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2010.11.10

2日続けて・・・降り注ぐ台詞と、脱ぐ男

11月10日(水) 「タンゴ」 13:00~ 於・シアターコクーン

作/スワボミール・ムロジェック 翻訳/米川和夫・工藤幸雄 演出/長塚圭 、出演/森山未來(アルトゥル)、奥村佳恵(アラ)、吉田剛太郎(ストミール)、秋山菜津子(エレオノーラ)、片桐はいり(エウゲーニャ)、辻萬長(エウゲーニュシュ)、橋本さとし(エーデック)

 文化村のオンラインチケット(無料会員)で、初めて取ったチケット。文化村チケットセンターで発券すれば発券料も不要なので、購入は8月なのに今日まで発券してなかった。
 ところで「チケットぴあ」のシステムが変わって、電話予約→ぴあ店舗発券でも、手数料+発券料がかかるようになるらしい。そんなことではますます「ぴあ」から客が離れるんじゃないかなぁ。芝居のチケット料金に比べれば、発券料なんて全然大したことない、と思ったら大間違いだと思うよ。

 それはさておき。昨日、「やけたトタン屋根の上の猫」で、台詞を雨あられと浴びたのに、またしても、すんごい量の台詞が降ってきた。今日は森山未來くんの。そして、昨日は有起哉くんが、今日は剛太郎さんが脱いでましたです。今日の方が、近くで見てた人は困ったかも・・・。(ネタばれあり)

 あ、本日の公演パンフ1000円。昨日のは800円。最近にしてはどちらも安い気がするけど、新感線やナイロンが高いってだけかな。

 今日も全く予備知識なし。1965年の初演からポーランドで現在も上演が重ねられている作品とのこと。
 チラシくらい読んでおけばよかったのは・・・両親、祖母、叔父(とチラシにあるけど大叔父では)は見てればすぐわかるけど、橋本さとし演じるエーデックが何者かピンと来なかったから。(野卑で無教養な)小作人、だったのか。

 で、父親(吉田剛太郎)の時代にすっかり自由というものを手に入れて堕落した今の皆のありさまを我慢できないアルトゥルが、秩序を取り戻すべくみんなを支配しようとする。その、台詞たるや・・・。シェイクスピア役者の吉田さんに「言葉言葉言葉!!」と言わせるくらいの量なんであるよ。だけど、そういうある種の「反逆」に、大人達はまだ余裕を持って接しているような気配もある。そういう議論の地平とは別なところに、祖母がいて。
 秩序こそが大事だから、好きな女の子(イトコらしい)とも、形式先行、頭でっかちになってしまう。全くヤヤコシイ奴なんだ。

 長塚さんが喜劇として作った、というとおり、第1幕はまだ笑ってた。第2幕もそうだったかもしれない。だけど、だんだん、何かを重ねるように見てしまう。
 たぶん1965年、ポーランド、というあたりが、もやもやと感じるものの向こうに確かにあるんだろうな。

 ラスト、舞台に誰もいなくなった後も暴力的に大音量の音楽が流される。それでおしまい。カーテンコールの類を拒否してる、ってことですね。
 串田和美さんの舞台美術は、色をほとんど排して、可動的な部屋などとともにちょっと不安を感じさせる。

 そうだ! 台詞の量だけじゃなくて、そういう人の出入り部分なんかにも、「トタン屋根」とちょっと似通ったところがあるのかも。だけど、タンゴの台詞は、人を説得しようとするための演説的なものであり会話である点でが、ずいぶん違うんだなぁ。

 さすがに2日続けてこんなに台詞を浴びて、たいそう疲れた。今日の方が疲れたのは、「暴力」のそこしれぬ不気味さに、神経をつつかれたからかもしれない。 

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コメント

私は来週の予定です。だから、タイトルと最初のパラグラフまでしか読みませんでした(笑)
そして私も!二日続けて…。
私の方は、骨折したオトコだったんですけど。
続けてって感じるのは、やっぱりそれだけ先に観た芝居の印象が強かったってことですかね。「やけた…」があるから、ついそれに対比しちゃうような。私はそうでした(^^ゞ

投稿: 猫並 | 2010.11.11 22:44

猫並さま
そちらの「骨折した男」ってのは、登場したとたん、あっら~となりますね。
ほんとに「やけた~」の印象が強かったから、ついつい思い浮かべてしまうんだと思います。
やっぱりねー、長塚さんも気にしていきたい演出家です!!

投稿: きびだんご | 2010.11.11 23:12

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