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2011.01.28

「異形の人たち」のチェーホフ?!

1月28日(金) 「チェーホフ?!」 19:00~ 於・東京芸術劇場 小ホール1

(アフタートーク/タニノクロウ、篠井英介)
作・演出/タニノクロウ ドラマトゥルク/鴻英良 出演/篠井英介(魔女)、毬谷友子(女)、手塚とおる(男)、蘭妖子(老婆)、マメ山田(少年) 音楽/阿部篤志 ほか

 明日、1月29日はチェーホフ生誕151年(誕生日)だそうで、そういえば、去年はチェーホフ年、という感じだったっけ。しかーし、これはチラシでも「これがチェーホフ?! 誰も知らなかった妄想世界」なんて書いてあるし、作・演出は、元精神科医だというし、何よりキャストが濃いよぉ。篠井さんじゃなきゃ、見てないかも。

 でも、芸術劇場の先行で申し込んではいたの。その時点で、今日のアフタートークはわかってなかったと思うんだけど・・・。篠井さんのトークの日で、とてもとてもラッキーでした。で、席はなんと最前列ほほぼセンター!! 「ろくでなし啄木」の時にチケットセンターで発券して、「最前列です」と言われて、えっ、とびっくり。しかも、あんな小さなホールなのに、私の席と舞台の間にオーケストラ・ピットが。・・・といっても、右からコントラバス、ドラム、キーボード、ギター、ヴァイオリンの5人なんだけね。、ドラムセットなんかもうギッチギチ。 

 舞台は80分。それほど、というか殆どというか、台詞はないの。貰ったペラ1枚の資料に、シーンリストとあって、それは0から12まであって(それぞれのシーン毎に参照したチェーホフ作品も書いてある)、その順に進行している、らしい。

 だから感想といっても難しいけど、すごく視覚的に美しく、また刺激的で、不思議な面白さがあった。なんだかとても贅沢な時間、空間だったなぁと思う。

 タイトルに「異形」と入れたのは、アフタートークで司会の芸術劇場の人が、まず使った言葉だから。「異形の人たちの集まりの、座長」篠井さん、というふうに。言葉があまりないお芝居だから、なおさら、「視覚的」な異形の存在が必要だった、ということのようだけれど、その「異形」が自然なのよ。
 マメ山田さんは、知ってる人は知っている「ちいさい人」で、蜷川芝居なんかだとつい目がいってしまうような存在。正直言うと、キワモノとしてそこにいる。だけど、このお芝居ではマントとフードでほぼ全身を覆って、少年になりきってる。彼でなければならない必然性があるわけで、一番極端な例だけれども、ほかの人たちもたぶんみなそういう存在だったのではないかしら。

 何かを説明されるわけでもなく、押しつけられるわけでもなく、チェーホフ?!と、見る側にゆだねられている。まさに「?!」のゆえん。

 トークでは、めっちゃくちゃ寡黙なタニノクロウさんを篠井さんがリードして、とても楽しかった。演出家を頭脳として、俳優も、音楽も照明も・・・みんなそれぞれの職分で動いてた、というのが篠井説。それが楽しかったみたい。カーテンコールではスタッフさんも並んだけれど、確かに照明や美術なども、ものすごく力が入ってた。公共の劇場でなければここまではできない、という例かもしれない。

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