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2011.03.29

「国民の映画」と「日本人のへそ」

3月26日(土) 「国民の映画」 19:00~ 於・パルコ劇場
3月27日(日) 「日本人のへそ」 13:30~ 於・シアターコクーン

 どうもこんな巡り合わせになってしまって・・・。2作とも、上演時間はほぼ3時間。「国民の映画」が、60分+休憩+105分(おおよそ)なのに対して、「日本人のへそ」はまさにその逆でした。片や1941年のベルリン、片や昭和30年代前半の日本(東北、そして東京)。

 ・・・と、一緒くたに書く必然性は皆無なんだけど。
 「国民の映画」については、私の周りの多くの人が、まだこれからご覧になるのだと思うので、すっごく書きづらい。しばらく頭の中で熟成させておきます。「コンフィダント 絆」以来、久々に(かな?)、見た!!という満足度高し、とだけ。

 「日本人のへそ」は、実質的に井上ひさしのデビュー作だとのこと。猥雑でエネルギッシュで、笑えて、でも人間の悲しみなんかが透けて見えて・・・。

 実は震災後に見たからこそ、不意打ちをくらったかのように、涙が止まらなかったシーンがある。もともと東北の貧しい村から、集団就職で上京した少女の転変が核で、「村から人がいなくなる」という歌が歌われる時、頭の中には、津波が破壊し尽くした光景しか浮かばない。そして、上京の際に乗った列車が止まる駅が、一つずつリズムよく語られるとき、そこに確かに生きていた多くの人のことを思ってまた涙・・・。

 というわけで、いつものように楽しむのには少し時間がかかった。一人で何役もこなす俳優さんたち、歌の楽しさ、第2幕になってからの、どんでん返しの連続。なんだかね、ここちよく「してやられる」って感じかな。

 そうだ! パルコ劇場では前を行くマスクの男性が篠井英介さんとすぐにわかったのに、シアターコクーンではいかにもの感じで演出家と話していたマスクの女性が、??(たぶん高畑淳子さん)。なぜか篠井さんはすぐわかる(おじさん発見器だからじゃありません・爆)。

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演劇」カテゴリの記事

コメント

「日本人のへそ」、ご覧になったんだ。私はキャンセルしたあと、あらためてチケット取ろうかと何度も思ったけれど、結局どうしても気持ちをそこまで持ち上げることができませんでした。
いつかまた上演されることがあったらその時は必ず、と自分に言うのが精一杯。井上さんの追悼公演ファイナルだったのにね。
東北は子供のころ毎年のように行っていたこともあり、きびだんご様のご感想を読んだだけで泣きそうになります。

「国民の映画」は私は1カ月後の観劇になります。お気遣いいただいた1人ですが、やっぱりきびだんご様のご感想を楽しみにしておりますわ。

そしてやっぱり、きびだんご様はおじさん発見器なんじゃないのぉと突っ込む、今泣いたカラスのSwingで~す。

投稿: SwingingFujisan | 2011.03.29 14:02

SwingingFujisanさま
「日本人のへそ」、いつ見に行こうかかなり迷って、実は中旬のコクーンシートも一時確保してたのです。結果的にそちらを手放したから普通に見に行けた(27日はキャンセル不可だった)、というだけなんですよねー。
無理にでも気持ちをふるいたたせるのは、もっと他の時にとっておいて、今は自然に見たくなるのを待ちましょうよ!!

「国民の映画」三谷さんの作家としての力をかなり感じた箇所がいくつかあって、それを書きたいんだけど、でも先入観などなしに見て欲しいな、と。お楽しみにね。
そして・・・えーん、やっぱり「おじさん発見器」なだけなのかしら

投稿: きびだんご | 2011.03.29 19:31

私も「日本人のへそ」を震災の後に見るスケジュールでしたが、それでよかったと思いました。『東北』を感じて泣きそうになったり余計なことを妄想したりしましたけど、もしも震災前ならそういう見かたはしなかったし、できなかったし、たぶんこの先にもしない可能性が高く、今だけじゃないかって気がしたので、かえってタイムリーだったと。
でも、千穐楽の後の植本潤のブログを見てまたホロっとしたりもして。
「国民の映画」私もずーっと先なので、楽しみにしておきます!

投稿: 猫並 | 2011.03.29 20:14

猫並さま
猫並さんが書いてらっしゃったように、震災前に「南へ」を、後に「日本人のへそ」を、というのは、全く幸運な日程だったと、私も思います。たとえ、この先「日本人のへそ」が、あの三陸の海辺の光景と一緒にしか思い出せなくても。
あっ、植本潤のブログ、見に行かなくちゃ~。

「国民の映画」お楽しみに

投稿: きびだんご | 2011.03.29 22:51

「国民の映画」今日、観てきました。力作でした!!風間杜夫が三谷作品出演というのが、とても楽しみでしたが、やはり異彩を放っていて、段田さんと向こうを張る、すごい存在感でした!!でも、私には、どうしても、あの空前の名作の一人芝居の「牛山明」に見えてしまって おおっ、牛山、ついにこんな舞台にも出られるようになったか!と、う~ん、いかん、いかん!!(ちなみに、風間さんの本多劇場でのこの一人芝居、カトケンがすぐ目の前に座っていて、終演後、熱烈な拍手を送っていました)

ヒムラーの段田さん、ケストナーの今井さん、女優サラのシルビア・グラブさん、とっても光っていました。たくさんの登場人物の一人ずつに、きちんとキャラクターをつけて魅せるのは、彼の真骨頂だと思いますが、この芝居の前には、きっと膨大な史実のリサーチをされたのだろうな、と思いました。

KAATの楽日も持っているのですが、買占めならず、観占めにならないように、友人に譲るかどうか考え中(変なところで、震災の影響が…)そういえば、小林隆さん演じるフリッツが、最後の夜にゲッペルス(小日向文世)と対峙する最高の見せ場のときに、会場全体がミシミシッ、グラッときまして、客席がざわつきましたが、舞台の上の二人は身じろぎもせず、演技に集中していたのは感動的でした!!

投稿: よこ奴 | 2011.04.02 22:39

よこ奴さま
なぬっ、今日ご覧になったということは、東京公演の前楽! その上KAATの千秋楽もですとぉぉ。私なんか、つい競争率の低そうな日ばかり狙うから、今回の土曜ソワレなんて例外中の例外でしたのにっ。
でも、KAATの楽=大楽じゃあありませんか。あとほぼ1ヶ月後。手放すのは勿体ない。ちなみに私は、ずいぶん前に生協でKAATチケを申し込んでいたのをすっかり忘れていて、今朝、届いてビックリしました。抽選に当たったのか。予定を入れてなくてよかったぁ。・・・でも、買い占めならぬ観占め? いやいや。
(こんなことを書きながら、「ベッジ・パードン」は千秋楽に行きます。複数回行きます)

三谷さんの群像劇はほんと、いいですねぇ。劇評などでは、ン?というのもあった今井さんですが、異質な雰囲気がケストナーって感じだし、石田ゆり子さんの無邪気な残酷さとか、メインの人たち以外にもみんな、色々いろいろ心に残ってます。
風間杜夫・・・残念ながら一人芝居は見てないんです。その上、彼の、これ!というお芝居には出会ってない気がするんですが、ほんと熱演でしたね。ちょっとイメージが変わりました。

投稿: きびだんご | 2011.04.03 00:29

パルコはたまたま抽選に当たりました、えへへ そうそう、ゲーリングは「一本刀土俵入」の駒形茂兵衛を思い出しました(笑) 出てきたとき、白井さんとわからなかった 奮闘していましたね!

風間のひとり芝居は「カラオケマン」から始まり、後期に五部作の大作になり、一挙5時間半の上演をやってのけました。再演の機会があったら、是非!!

投稿: よこ奴 | 2011.04.03 11:16

よこ奴さま
できるだけ抽選は避けたいですが、でも仕方ない、ってことが多いですね。今は友人に頼まれた「ぼっちゃま」@パルコ劇場の結果待ち。ジャニーズ関係はさらに申込みが大変
白井晃さん、ほんといっしゅん誰でした。平岳大さんが、お父さんにそっくりなのにも驚いたり。エトセトラエトセトラ。いろいろ語りたくなるお芝居です

投稿: きびだんご | 2011.04.03 22:56

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