« ギボちゃん! | トップページ | 祝・コクーン歌舞伎、千穐楽 »

2011.06.26

メガネのない粟根さん!

6月26日(日) 「クラウド」 14:00~ 於・青山円形劇場

構成・演出/鈴木勝秀 出演/田口トモロヲ(オガワ)、鈴木浩介(エンドウ)、粟根まこと(イタバシ)、山岸門人(ウサミ)、伊藤ヨタロウ(アマリ)

 演出のスズカツさんや、粟根さんの名前、そして円形劇場ということで気になっていたお芝居。チャンスがあって急に見に行くことになった。円形劇場はいつもソワレに行ってたので、休日のマチネというのは新鮮というかなんというか・・・。20年も前、よく「こどもの城」に行ってた頃を思い出しちゃった。ちょうど劇場のある3階は、わーわー遊べるスペースなので、すんごい賑わってたよ~。

 さて、タイトルの「クラウド」とは、クラウド・コンピューティングのことで、ほかにも「ライフログ」だの「センスカム」だのという用語が続出。まぁ、知らなくてもわかる作りにはなっていて、私なんかもはや実用化されてるとは知らなんだ、というものがいっぱい。という意味で、近未来の話かと思ったら、いやまさに現在のことのよう。

 主人公オガワは、部屋に籠もって「ライフログ」に没頭。会社を早期退職しており(一生、食べるには困らないだけの財力はデイトレードかなにかによって得た)、取り壊される巨大団地の一室に居残って、人と接することのない生活をしている。必要な物はネットで購入して宅配で届けられる。家族もいないから、外に出る必要はないのだ。

 舞台は、ぐるり周囲を取り囲む客席の中央に、まさに円形に設えられ殆ど小道具もない。唯一、真ん中にある台(椅子的にも使われる)へ、天井からコードが延びてきて「接続」されているくらい。ここがまずオガワの家で、エンドウが訪ねてきて、会話が始まる。

 暗転すると、ここが団地の外で2人の刑事(イタバシ、ウサミ)が張り込んでいる場所にもなる。そう、粟根さんがベテランの刑事で、若手の山岸さんを従えてる。粟根さんは、メガネをかけてなくてスーツ姿で、いや~普通のカッコなのに可笑しく感じてしまう。似合ってたけどね。そして、ツイッター中毒じゃないんですか、なんて言われるくらい。彼は警察官であるけれども、犯罪者(殺人者)はその場で殺しちゃったほうが世のためだ、くらいの考えの持ち主。

 で、この家を刑事達が訪ねて行くんだけれど・・・。

 いやはや、ネット社会の現実というか、なんか無防備に遊んでるだけで個人情報丸わかり?から始まって、クラウドにためられた「自分の記憶(記録)」がほんとに自分の物なのか?そもそも何のためにクラウドに?  ちょっとゾゾッとなったりする。

 が、舞台は別に深刻じゃなくて、遊びもいっぱい、なのだワ。アドリブというか、言葉だけじゃなくて「動き」もたぶん日によって違うんだろうな、という部分なんかがあって、もう1回見たくなっちゃうのよ。舞台の構造上、最初は客席にもずいぶん冷房が効いてたんだけど、だんだんそれがなくなって、山岸さんの「垂直におちる汗」なんかも目撃。(そういえば、そんなふうに落ちる涙を、同じスズカツさんの「欲望という名の電車」でステラ役だった久世星佳さんで見たのでした)。

 見応えのある100分! 曲者ぞろいの役者、という感じだけど、「ライアーゲーム」で人気という鈴木浩介さんは、今までそんなに印象がなかったなぁ。出演作を見てはいるのに。
 開演前から、円形の舞台には半透明の45リットルごみ袋(多分)に、何か透明の球形の物を入れてフワフワするようにした物がイッパイ。フワフワするもんだから、落ち着きのない袋(クラウドか)は、しょっちゅう係の人に連れ戻されてた。天井にも3つくらい浮かんでたかな。もちろん、それらは最初にバァーっと(演技の一部として)取り除かれるけれども、ラストに生きてくるのだった。

 田口トモロヲさん、次に見てもイッセー尾形と区別がつかないかもしれない。声(プロジェクトX、ですな)も、クセがないんだわぁ。

 そうそう、せっかく円形劇場に2時に行くんなら、近くのシアターイメージフォーラムで上映されてる「能楽師」(11時から)を見ればいいんだ、と思ったけど、案の定、起きられませんでしたっ。

|

« ギボちゃん! | トップページ | 祝・コクーン歌舞伎、千穐楽 »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ギボちゃん! | トップページ | 祝・コクーン歌舞伎、千穐楽 »