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2011.07.28

シアタートラムで、長い旅をした

7月25日(月) 「荒野に立つ」 19:30~ 於・シアタートラム

(阿佐ヶ谷スパイダースPresents)
作・演出/長塚圭史 出演/安藤聖(朝緒)、中村ゆり(玲音れね)、黒木華(田端)、初音映莉子(美雲)、中村まこと(父)、平栗あつみ(母)、伊達暁(佐藤)、横田栄司(担任教師)、長塚圭史(目玉探偵A)、福田転球(目玉探偵B)、中山祐一朗(目玉探偵Cアルイハ謎郎)、水野小論(緑秘書)ほか

 月曜日、お習字の後だから行きやすいと思って取っていたのに、またしても仕事でアップアップしてしまい、前夜になって知人に譲ろうかと目論んだけど失敗。これは自分で行けということだな、と、腹をくくってシアタートラムへ。ま、ある程度どこででも出来る仕事だから、劇場近くのカフェ(もどき)で、2時間近く仕事してた

 で、阿佐ヶ谷スパイダースですよ。タイトルと出演者以外、ほぼ何も情報なし。チラシで「目玉の探偵」なんて文字を見た時から、ある程度、覚悟はしてたかもね。
 舞台の左右にも観客席が作ってあった。私はほぼ真ん中の列あたりの、右ブロック一番センター寄りから。

 舞台の上手奥に、一本の木が立ってる以外、何もない舞台。そこへ出演者全員が、順番に、それぞれ自分で椅子を持ってきて、座り始める。思い思い(に見える)の場所で、思い思いの視線で座っている。そこから、いきなり安藤聖が、それは台詞じゃなくて文章ですよね、それともト書き?というようなことを一人、喋り始める。自分の言葉に従って動く。

 まずこんな導入部分があって、皆がハケた後、横田栄司が客席に向かって(?)「私は教師です。女学校の」みたいなことを言い、あたかも観客に「楽に見て下さい」みたいなことを言った・・・気がする(笑)。なんたって、丸3日前のことだし、その後の展開が、理解を拒絶するようなものだったので、全てが夢だったんじゃないかとさえ思えてしまう。

 主人公は朝緒なんだよね・・・で、スーパーのレジ打ちのバイトをしてる(ト書きのようなことを喋りつつ)。なになに、田端はもと同級生で、玲音があんなことになって、と言う・・・いきなりこれはお葬式の場面? 知らない人。いきなり教室の風景になったり、急に部屋が海になって潮干狩りをしたり。時も場所も、もともときちんと繋がっていたものを、いったん分解してめちゃくちゃに繋いだような感じかな。

 なので早い段階で、理解しようと思うのをやめて、今起こることのみに集中。こちらの頭もほどよく(?)引っかき回されて、2時間10分ほどして終わった時には、長い長い旅をしていたような、そんな感覚。私なりには、考えちゃダメだな、ということだけは体得して、意外にも気分転換になったよう。映画っぽかったのかもしれない。

 通路を挟んだ隣に吉田鋼太郎さん。昼間「リタルダンド」で主人公を演じ、夜は他の劇場へ、とはタフだよね。今日の朝日新聞の劇評では、その「リタルダンド」と「荒野に立つ」が並んでたからちょっと可笑しかった。

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コメント

仕事の日程上、ほぼ日にちが限定されていたため、初日の7月16日に観てきました。
阿佐ヶ谷スパイダース、全部を観ているわけではないのですが、今まででいちばん好きでした。
きびだんごさまの仰るように「理解」をしようとするとツラいかもしれないと思います。
結局よく分からなかったんですけれど、その「分からなさ」が、分かりやすい「分からなさ」なのです。
例えば、私はいつも野田秀樹さんの作るものを、いつも面白いけれど「分からない」「分かっていない」と思いつつ観ていますが、その「分からなさ」が自分からは遥か遠い。とても難しい「分からなさ」です。

観劇後、そうだわ、私にも「荒野」が見える(と安易に自分の身に引きつけて思わせてくれる)、そんな感じでした。

投稿: ポンジュース | 2011.08.05 00:02

ポンジュースさま
コメントありがとう。実家&慣れないスマホのため、なかなかお返事ができませんでした。ごめんなさい。なんとか操作をマスターしつつありま…す、かな(汗)。
阿佐スパ、きっとご覧になってると思ってました。確かに、私もわからなさの心地よさを感じてるように思います。野田と比べたことはなかったけど、野田秀樹はなんとかくらいついて理解したい存在なのかな~。
また実際にお芝居の話もしたいです!!

投稿: きびだんご | 2011.08.07 13:42

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