« 「息が足りないこの世の息が」 | トップページ | やっぱり演舞場・夜の部を見る »

2011.07.15

真昼の観劇は大変!

7月15日(金) 「滝沢家の内乱」 13:00~ 於・本多劇場

(加藤健一プロデュース100本記念)
作/吉永仁郎 演出/高瀬久男 出演/加藤健一(滝沢馬琴)、加藤忍(お路) 声の出演/風間杜夫(宗伯)、高畑淳子(お百)

 今週になってから、そういえば「滝沢家の内乱」に行けるなぁ、とチケットを取った。カンフェティにも出たんだけど、対象日時が少なくて、その時点では行けるかどうかわからなくて見送ったら、あっという間に完売になってしまった。なので久々e+のすぐチケで。

 平日の昼間でもあり、客の年齢層はかなり高い。「老夫婦」が目立ってたかな。それにしても正午くらいに家を出るって、もう地獄ですわ。本多劇場から演舞場に回るというのに、ご近所へ買い物スタイル。倒れるよりはマシってことで。下北沢の駅からも、いつもだったらぐるっと歩くんだけど、いちばん近道を(マルシェを突っ切るルート)。

 ロビーにはカトケンのこれまでの上演作品の写真パネルがずらっと、年代順にならんでいた。あまりゆっくりは見られなかったけど、1980年の「審判」から31年!!

 しかーし、席について開演を待ってる間に、なんか眠気に襲われちゃって、これだから体力を消耗する暑い時は困るんだ、と、やや不安な気持ちになった。

 お芝居は、「南総里見八犬伝」の作者、滝沢馬琴と、彼の長男の妻・お路との二人芝居。声の出演として、長男・宗伯を風間杜夫が、馬琴の妻・お百を高畑淳子が担当。意外に、声の出演場面が多いんだ! で、声だけだけれど、ちゃんと頭の中には二人の顔が浮かぶところが面白い。しかも、宗伯は体が弱くて不器用で人嫌い、お百はヒステリックで、と、なかなか曲者なのですワ。

 私がこれを見に行ったのは、100本目とかよりも、単純に滝沢馬琴に興味があったからかな。八犬伝って、ものすごくいろんなバリエーションで、お芝居になったり、小説になったりしてる気がする。で、馬琴は晩年、目が見えなくなって、嫁であるお路に口述筆記させてるんだよね。

 2幕構成で、1幕は馬琴の家にお路が嫁いでくるところから。家風が全く違うというのか、お路はとても明るいし、そんな家庭で育ってるから、滝沢家の「しんねりむっつり」人の顔を見てはなしちゃいけない、なんていうのに慣れない。けっこう笑えるのだ。1幕の終わりで宗伯は死んじゃって、2幕では馬琴の目がだんだん見えなくなり、お百も亡くなり・・・口述筆記が始まる。実はこの口述筆記を教えるあたりで、ちょっと その後、持ち直してよかった~。

 お路役の加藤忍さんが、明るく演じていてよかった。1幕はほんとに若いお嫁さんらしく(いやみのなさがとてもいいのね)、2幕でももちろん明るいんだけどそれだけじゃなくて芯の強さとか聡明さを、自然に感じさせるよう。

 馬琴は戯作者として名をなしながらも、「武士」の身分を金で買って息子を武士にさせる夢をずっと持っていた。息子が死んでからは、今度は孫に期待をかける。ある意味、とても厳しい人生で、思うようにはならなかった・・・けれども、今に至るまで作品は不滅なんだなー。実はけっこうスパイスのきいた話を、ふんわり見せてくれるあたり、カトケンワールドなのかと思う。

|

« 「息が足りないこの世の息が」 | トップページ | やっぱり演舞場・夜の部を見る »

演劇」カテゴリの記事

コメント

これ、見たかったのですが日程的に厳しかったので、きびだんご劇場で鑑賞できて嬉しいです。ありがとうございます!! やっぱり頼りになるのはきびだんご様

投稿: SwingingFujisan | 2011.07.24 11:21

SwingingFujisanさま
なんだか、「時代もの」って珍しいですよね、カトケン。それをあえて100本目に選んでる!
10月、国立は馬琴歌舞伎だけど(滝沢歌舞伎とは言えない。あっ、曲亭歌舞伎か)、御園座では八犬伝なんですね。いきなり馬琴だわ~。

投稿: きびだんご | 2011.07.24 21:31

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「息が足りないこの世の息が」 | トップページ | やっぱり演舞場・夜の部を見る »