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2011.09.22

毎回、構成もたのしみな「ござる乃座」

9月22日(木) 「ござる乃座 45th」 19:00~ 於・国立能楽堂

薩摩守 謡入」萬斎(船頭)、遼太(僧)、幸雄(茶屋) 「魚説法」裕基(新発意)、万作(施主)--休憩--小舞「通円」万作、「小傘(こがらかさ)」萬斎(僧)、博治(田舎者)、和憲(新発意)、幸雄(尼)、晴夫ほか(立衆)
 *プログラムでは、通円、薩摩守、魚説法(休憩)、小傘の順

 3月末に予定されていた公演が延期になったもの。私は3月は都合が悪くてチケットを買ってなかったので、今回、キャンセル分の発売で、中正面を無事に入手!

 ござる乃座、万作を観る会という、万作の会主催の公演では、その演目の構成も毎回楽しみ。別にそれを期待して行くわけではないんだけど、見終わると、「そう来ましたか!」みたいな感じ、かなぁ。・・・今回は期せずして、というのか、テーマが「僧」なので、まさに追善。パンフレットの萬斎さんの巻頭言(これも毎回楽しみ)によると、演目を考えた時期には、(とうぜん地震は起こってないし)万之介さんも元気に舞台を勤めてらしたから、「このような状況になろうとは想像もしていなかった」。

 さて、開演前のアナウンスで「演者の都合により、薩摩守と通円を入れ替えて上演します」とあったのだけれど、実際には薩摩守のあとに魚説法、休憩の後、通円となった。これ、私にはむしろよかったかもしれない。狂言が3つ続く(休憩が入るとはいえ)よりは、「通円」でピリッと気持ちを新たにできたので。

 小舞「通円」。舞、と思いきや、前半は床几に腰掛けて茶を点てる(茶碗・茶筅・柄杓を使う)し、その後、舞うときには団扇(茶を点てる時には腰にさしていた)を使う。その珍しさもあったけれど、万作さんの所作のひとつひとつの美しさや、気迫に圧倒される思い。

 いっぽう「魚説法」では、万作さんは裕基くんとの祖父・孫共演。こちらは包み込むような大きさを、つい感じてしまう。24日の公演では施主は石田幸雄さんだから、どんな雰囲気だろう。それも見てみたかったな、なんて。それにしても、説法にまぎれこませる魚の名前が、どれだけわかったか、こころもとないけど、雰囲気が楽しければいいか。

 薩摩守=忠度(ただのり)=タダ乗り。これ、いつ知ったんだっけな。どっちみち文字として頭に入ったんで、まさか日常に「薩摩守」を使う場面も、機転もありえない。・・・そんな秀句(洒落などの言葉遊び)っを駆使する話で、言葉遊び、語感の楽しさや、実はなんだかしたたか?な僧も印象的。

「小傘」は面白い曲だなぁと思う。こちらは僧といっても「偽坊主」。図々しくも、賭場で謡っていた歌を読経ふうに歌って、法事を執り行ってしまう。こちらは、繰り返されるこの歌が楽しくて、確かに在所の衆も浮かれて一緒に踊るでしょ(笑)。石田さんは、「泣尼」での姿も記憶に新しいけど、ほんとちっちゃい可愛いおばあちゃん、みたいなのよね。不思議だ。

 今回も、狂言の持つ音楽的な魅力と、言葉そのものの魅力、両方が「僧」というテーマの下で、くっきり浮かび上がった、というところかな。

 毎回、裕基くんが大きくなったなぁと思うんだけど、身長もだいぶ万作さんに追いついてきたみたい。ちっちゃーい頃(扇子が巨大に見えた)は遠い昔だね。それと、地謡&立衆で、知らない名前も3人ほど。万作家に弟子入りした人たちなのかな。また楽しみです。

*12月のパブリックシアター「狂言劇場」のカラーチラシを入手。うーむ、Aプロ、Bプロ、どっちも行きたくなるなぁ。Bプロは2公演しかないんだけど、中島敦「悟浄出世」が!!

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