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2012.01.21

今年初めて能楽堂に行く

1月20日(金) 「国立能楽堂 1月定例公演」18:30~

狂言・和泉流隠狸」万作(太郎冠者)、萬斎(主) 能・宝生流」シテ・辰巳満次郎、ワキ・高井松男、アイ・深田博治ほか//笛・寺井義明、小鼓・住駒匡彦、大鼓・内田輝幸

 雪が降ったりして寒い一日。自宅に夕方までいて、それから「どっこいしょ!」と出かけるんだから、今までなら挫けてるかも・・・。ところが、まだ年が明けて間もないから? いや改心して(爆)、ちゃんと真面目に、遅刻もせずに出かけるんであるよ。見所はほとんど空席なし。こんな天気でも、やはり皆さん出動!! 着物の方はほとんど見かけないなと思ってたら、私の右隣の方がお着物でした。素晴らしい。

 「隠狸」は全く初めて見た。大蔵流では上演されないそう。
 太郎冠者は狸釣りの名人(狐や狸を捕らえることを「釣る」という)であることを主に知られ、狸を所望される。そんな特技はありません!としらばっくれるも、とにかく市で狸を調達する羽目に。実は釣った狸がいて、それを市で売ろうとするのだが・・・。
 いったん揚幕へ引っ込んだ太郎冠者が、市で売る狸を・・・肩に狸を担いで出てくる!(小さい焦げ茶色のような縫いぐるみ。けっこう足が長い) 市で主と出会ってからは、腰に下げる感じで主の目から隠すんだけども、酔って舞を舞ったりする時には隠すのがちょっと大変。(こういうの、わりとバリエーションがあるよね)

 けっこう単純に笑って見てたんだけど、解説を読むと、殺生禁断の時代だから、「狸なんか釣りません!」と否定するのは当たり前で、禁忌を知りつつもやめられない太郎冠者の心情も隠されているとか。また、中世の厳しい主従関係の緊張もはらんでいる・・・。まぁね、そういわれれば、最後は酒に酔って浮かれているうちに、狸を持ってるのがバレて「お許されませ」だもんねー。主人をおちょくるパターンでもないし。

 「巴」は、先日も書いたけれど今年は意識して見ようと思っている「平家物語」ネタ。そう、巴御前ですわ。そもそも宝生流の能を見ることが少ないので、シテの辰巳さんはじめ、ほとんどの方が初めて。中正面のちょうど左右・前後の中央付近で見てたけど、最初に橋掛かりから出てくる横顔が、とても美しく感じられた。
 ・・・が、ちょうど柱にさえぎられてしまう位置で、「隠狸」で太郎冠者が酒を飲むとき(萬斎さんと並んで座っている万作さん)、「巴」では後シテ=巴御前が語るとき、見事にすっぽりと柱の陰にかくれちゃいました。中正面とはそういう所だから、文句言ってるわけじゃないよ。

 お能の「巴」では、平家物語とは違い、巴は義仲の最期まぎわまで同行している。んで、土壇場で「キミは女だから行きなさい。この小袖を木曾に届けてね」と言われ、泣く泣くそばを離れ、多くの敵を長刀でばったばったと倒してふと見れば、義仲は自害してた。その後、舞台上で白い小袖に着替えて、舞ってから去っていく。この着替えるところがやっぱりちょっと珍しくて、ほーほーという感じ。これ、脇正面の前の方だと、臨場感あったでしょうねぇ。相当テキパキ、だもん。前シテ、後シテ、そして最後の白い小袖、衣裳も印象的だった。

 後見の一人は宝生和英さん、のはず。彼は痩せたの?とちょっと思っちゃった。いや、写真(雑誌など)でしか知らないのだけど。母親が友人の元同僚だった関係で、時々、話題になるもので・・・。

 ほぼにならなかったのは、意識して休憩時に物を食べなかったのと、真後ろから心地よい寝息が聞こえて、先を越されたから(笑)。いい気分で終演となり席を立ち・・・普通に列に従ってたのに、後ろから押しのけられたのが余韻に水を差されたなぁ。、

 

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