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2012.02.13

落語好きの視点は十人十色

2月11日(土・祝) 「市馬独演会」 14:00~ 於・沼袋シルクラブ

開口一番(市助・道灌)、市馬・二番煎じ--仲入り(お茶と和菓子)--市馬・うどんや

 横浜泊だったSさんと、共通の落語・歌舞伎友Eちゃんと待ち合わせて、まず渋谷マークシティのつばめグリルでお昼。この時、大阪の落語会のことなんかをわーわーしゃべってたら、隣の男性が帰り際に、「喬太郎と大学の落研で一緒だったんです。志らくも(学部は違うけど)。喬太郎をよろしく」みたいに言われちゃって、ギョッ。悪口はもちろん言ってませんが、うっかりベラベラお喋りしてちゃマズイね。

 Eちゃんとは食事だけで別れて、大阪人のSさん、西武新宿線に初めて乗る私とで、沼袋へ。まあ、西武新宿駅じゃなくて高田馬場乗り換えがいい、というのはわかってた。準急に乗ってしまい鷺宮からバックするなど、案の定ではあったけれど、席亭氏が手書きして下さってた地図のおかげもあって、無事到着。
 不思議な名前「シルクラブ」とは、「シルク」と「ラボラトリー」を組み合わせた言葉で、着物を中心とした染織アートスペースとのこと。外観は、木々の豊かな日本家屋。中に入ると、能舞台や地下ホールなんかもあるんだ。

 落語会はその能舞台で。噺家さんは階段を下りて高座に上がるという不思議な構造。落語会の募集人数は30名だったけど、たぶんそれ以外にお店の顧客?も同数くらいはいたのでしょうか。前から2列めの座布団が2枚あいてたのでそこに座った。そんなに「前のめり」でもない雰囲気が、市馬師匠の会らしいかな。

 前日の横浜にぎわい座での独演会でも前座は市助くんだったとのこと。なんかずいぶん久しぶり。落ち着いたハキハキした話しぶりで、大きくなったねという感じ。高校卒業したてで入門したんだもんね。

 市馬師匠は、市助くんの噺が「道灌」という、柳家ではまず習うものだからということもあって、自分が初めての高座で絶句してしまったこと、当時の池袋演芸場のことなどを。そして「二番煎じ」。おお、寒い時期にこれが聞けてうれしいな。旦那衆が夜回りをする時の賑やかな歌なんかについ気をとられるけど、この「一の組」のみなさんのチームワーク(?)や個性が楽しい。

 落語会の案内には別にお茶・お菓子つきなんて書いてはなかったけど、階下のピアノなどの置いてあるスペースでお饅頭とお茶をいただきました。ありがとうございます。

 2席目、Sさんが「ネタは何かな・・・うどんやだったりして。季節だし」と言ってたのがドンピシャ。大阪の二人会、にぎわい座に続いて「うどんや」。私は正直言うと、二人会で先に噺そのものを堪能していたので(それは二人会の性格も大きく関わっていたと思う)、あのときほど直撃はされなかった。その代わり、「たたずまいの美しさ」を改めて実感した。とくに手の表情、かな。「うどんや」では、火に当たったり、うどんを食べたり、実に手が目立つ。その動きがほんとにきれいだし、なんていうことのない場面でも妙に手が物語るものがあったような。

 ところで、この会のプログラムというか挨拶文に、世話人氏が寄せている文章が、私には興味深かった・・・。要は、長講で感動の嵐にさせることも、大ホールに爆笑の渦を巻き起こすことも、江戸も風をさらりと吹かすことも、市馬には可能だろうが、そうしない凄さ、あえてしない凄さ、ほどにする凄さが「市馬落語の凄さ」なのだ、と。このことに、お正月の寄席中継での「親子酒」で気がついた。出来はそこそこ、普通なんだけれども、そのことの凄さに気づいたのだ、という。

 言わんとするところは、わかる気がする。それが、心地よさとかゆったりとした境地などにつながっているとも思う。

 どんな落語が好きか、聞きたいか、ほんと人によって様々。いや、私だって、爆笑ものやハッとするようなのとかも、いろいろ聞きたいし。でも、やっぱり市馬落語は私にとって格別、と思えるんだなー。みんなそれぞれの「格別」があったり、探したり、なんだよね。 

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