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2012.03.11

岡山で、上方落語と文楽を見る

3月10日(土) 「投影と踏襲 ~文楽と落語・舞踏のあやしい関係~」 12:30~14:45(第1部) 於・岡山・月の舞台

 (第1部)上方の芸 落語と文楽のあやしい関係
参加してコーナー/ワークショップ 落語・雀松、義太夫・希大夫 三味線・清公
落語「どうらんの幸助」桂雀松
文楽「桂川連理柵 帯屋の段」豊竹英大夫・鶴澤清友 人形(長吉)桐竹勘十郎ほか

Touei

 そもそも発端は、2月の国立劇場文楽公演に行った時に、このチラシを入手したこと。あら面白そう なんだ岡山じゃないの、いやいや3月10日はちょうど岡山にいると。国立劇場(関係者用のテーブル)に置いてあったのは、たぶん17日(土)に同じ公演が神戸であるから、そちらのPRと思われますが・・・。なんにもせよ、東京に置いてあったチラシで岡山公演に行った私です。

 正直言うと、雀松、勘十郎の二人の名前がなければ見に行ってません。

 あ、会場の「月の舞台」は後楽園にもほど近い旭川河畔にできた介護付き有料老人ホームの5階に作られた舞台(旧家に受け継がれてきた能舞台の継承と再生を図るべく、とのこと)。でもね、岡山駅から乗ったタクシーの運転手さんは、???だったし、ずっと市内に住んでる友人も全く知らなかったよ。入居者のご老人もちょこっと聞きにいらしてたり。満員だったけど50人くらいかなぁ。その意味ではたいへん贅沢な空間だった。

 個人的には、(参考までに)入居費用などを聞いてみたかった。義母が入ってた小田急沿線の施設との比較で。1階のラウンジにはお雛様の段飾りが置かれ、グランドピアノもあったっけ。

 ワークショップはそれぞれ持ち時間10分程度かな。雀松さんは「別にここに上がってやりたくないでしょ」と、学校公演の話や、落語の決まり事などを軽妙に。つづく希大夫さんはもうきまじめ! 自分で「若い町人の男女、武家の中年の男女、老人の男女」をそれぞれ語り分けて聞かせてくれた。そして、「あらわれいでたる 武智光秀」のフレーズをみんなで練習。みんなよく声を出してたと思うなぁ。お世辞でも「いいですね」くらいほしかったぞい 清公さんはまず三味線の説明から。サオは紅木(こうぼく)という硬い木で、弦を爪で押さえるから硬くないとすぐ溝ができるんです、とか、皮は犬か猫で、とか。撥のかたちや厚みなども(細棹三味線との比較)。その後、代表で手を挙げた2人が、実際に一の糸、二の糸、三の糸、と音を出してみたりして、面白くすすんだのでした。

 「どうらんの幸助」は、去年12月の「お米とお豆腐」でやっと聞けた噺だった(同じ雀松さん)。あ、雀松さんは英大夫の所にお稽古にいらしてたみたい。だから、噺の中でも「お半長(帯屋)」がほどよく聞けるのねー。この頃お得意のダルビッシュの年俸ネタのマクラで笑わせて、噺もすごく受けてた。

 そしてその「帯屋」を、すぐに本職で聞けるのだからこんなことは滅多にないだろうな、とうれしくなった。これは国立劇場でも見た記憶はあって、隣の長吉がおかしかったんだよね。それを勘十郎さんが至近距離で遣うのだから、ありがたさがいや増すではありませんか。近くで見ると、なるほど長吉は2つの鼻の穴から、なにやらニョロリ出たりひっこんだり。鼻水垂れなんであるよ。床本も配られてた。

 通しチケットを買っていて、第2部はもう一つのテーマ「舞踏」。土方巽にかんする講演と、人形なしで演じる人形遣いパフォーマンス、そして文楽「日高川入相花王 渡し場の段」(&質疑応答)だったけど、まぁいいかと第1部にて失礼して、岡山駅へ。そそくさと帰京したのでありました。おもしろい空間で、みっちり聞けてとても楽しかった。

 会場も含めて、運営的にはどうなのかな、ということもあったけれど(入口の引き戸がうるさかったりスタッフの声が大きかったり)、得難い機会だったなと思う。岡山通いの褒美と思っておこう。あ、でもね、「投影と踏襲」ってタイトルが難しくて、お勉強させてもらいます、って気分にもなったのでした。

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