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2012.05.24

朗読:読み手の違いも楽しむ

5月23日(水) 「朗読『宮沢賢治が伝えること』」 14:00~ 於・世田谷パブリックシアター

出演/宮沢りえ、松尾スズキ、鈴木浩介

 5月14日に見て、2回目。14日は小泉今日子、野村萬斎、段田安則であった。どうせなら全く違う顔ぶれがいいかな、という思いもあり(もちろんこちらの予定と合わなくてはダメだし)、この組み合わせにしてみた。

 2回目を見る前は、小泉今日子、宮沢りえ、という年齢的にも近いタイプよりも、片方は麻実れい、白石加代子あたりがよかったかも・・・なんて考えも少し頭をよぎった。

 しか~し。宮沢りえの読みが想像以上によかった。単に読むというより「なりきる」部分があって、それと地の文のやさしい読みとの落差も面白かった。ちゃんと「聞いてる人」に向けている余裕があった、という感じかな。
 それと、鈴木浩介の力強さ、松尾スズキのちょっと頼りない(あのイメージのままの)雰囲気がうまくかみ合っていたように思う。

 もちろん2回目だから、聞いてる私もいろいろ「心の準備」ができてたことが大きいとは思う。それに席の違いもあるかな。前回、B列の演者が大変よく見える席だったけど、今回はI(アイ)列の右寄り。あんまり顔を見たりしなかった分、朗読に集中していたのかも。

 この公演、スタッフには「衣裳デザイン」「衣裳製作」の人もいるんだけど、どんなふうに関わっているのかな。と言うのも、前回の萬斎さんは、麦わら帽子(かぶってはいない)、腰てぬぐい、素足に雪駄、というスタイルだったんだよね。これら「小道具」は自前かしらん。

 今回、特によかったなと思うのは、「永訣の朝」。宮沢りえが読むんだけど、中で繰り返される「あめゆじゅとてちてけんじゃ」は、鈴木浩介。この一言が情感が籠もっていて、忘れられない。りえちゃんの声とのコンビネーションも素敵で。

 2回聞いても、短歌(計7首)はちょっと難しかった。言葉自体はそれほどでもないのかもしれないけど、いきなり耳にすると・・・。だからといって、文字を映すわけでもない(それはちょっと違うだろうし)。1首を2回繰り返して読んだらどうだっただろう。うー、結局同じかな。

 そんなわけで、同じ詩や物語を、いろんな人で聞く面白さにめざめた、といえるかもしれない。また行こうかしら(笑)。
 ま、萬斎・段田よりも松尾・鈴木を気に入ったというのは、我ながら意外。もしかしたら、萬斎さんと段田さんって、声のタイプでいうと似てるのかもしれない。それと、萬斎さんはどうしても萬斎さんなのよ、と

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コメント

耳から入ってくる言葉だけで、その情景が浮かび、その世界に浸ることができる。
でも、それを可能にするのもしないのも読み手の技量次第。
朗読って難しいものなのだと、今回つくづく感じました。

プログラムを買わなかったのでわからないのですが、読まれる作品はどの日も同じなんでしょうか?

投稿: 尚花 | 2012.05.27 11:14

尚花さま
私はけっこう朗読が好きなので、機会があれば行ったりしてます(知人には独演会をする人もいるし)。落語なんかもそうですが、耳から入る言葉だけでイマジネーションをふくらませるのは楽しいです。
でも今回みたいに、同じ演目を別の人たちで、というのは初めて。チケット発売の段階では、すぐに売れちゃう日と売れ残る日が出るだろうから、それはそれでシビアだな、なんて思ってたんですが、実際に公演に行ってみると、ほんと読み手によって受ける印象がガラッと変わるのを実感しました。あやうく明日のマチネ(安くなってた)を追加しそうでしたが、さすがに我慢。
作品も演出も(座って読む、とか、立って正面を向いてとか)同じみたいでした。

投稿: きびだんご | 2012.05.27 22:58

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