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2012.06.19

これぞ「桜の園」、であれば喜劇でも悲劇でも

6月18日(月) 「三谷版 桜の園」 19:00~ 於・パルコ劇場

(パルコ・プロデュース公演)
作/アントン・チェーホフ 翻案・演出/三谷幸喜(小野理子訳「桜の園」に基づく) 出演/浅丘ルリ子、市川しんぺー、神野三鈴、大和田美帆、藤井隆、藤木孝、江幡高志ほか

 三谷幸喜 初ものづくし三作品、三ヶ月連続上演 第一弾
 「これがチェーホフ?これぞチェーホフ!」
などなど、いろいろおコトバつき、喜劇ということを前面に出した「桜の園」ですが・・・。キャスト的には、ちょっと三谷さんのイメージじゃないところも、この連続上演シリーズの特徴なのかもね。ほら、後は戸田恵子の一人芝居と、文楽だから。

 ヒロイン、ラネーフスカヤのひれ伏したくなるような存在感は、さすが!(私は舞台の浅丘ルリ子を見るのはたぶん初めて) 今まで見た「桜の園」で、麻実れいや安奈淳といった宝塚出身の女優が演じていたのも、たぶん同じ理由で、そこにいるだけで他を圧するような力が何よりも必要なんだと思う。

 とはいえ、宮藤官九郎のお芝居に三田佳子が出演していた時のように、少々の居心地の悪さを、見ている私が感じたこともまた事実でして・・・。

 まあ、浅丘ルリ子&藤木孝の、浪費しか能がない前世紀的地主が様々にゴージャスで、その周辺で起こることが(特に使用人の三角?関係とか)、笑いを取るための小ネタっぽく思えたりしたんだなー。

 そう、まさに「三谷版」だということを忘れちゃいけないんだ。と、後から気がつく私であるよ。というのも、イメージとして「桜の園」そのものが、ゴージャスであってほしい、という気持があるから。その桜の園が、けっきょく農奴の息子で学もないロパーピンに買い取られれ、桜も伐採される、それゆえの「喜劇性」、とかさ。ラネーフスカヤの衣裳はゴージャスだったけども。

 市川しんぺーのロパーピンがすごくよかった。あと老僕フィールズを演じた江幡高志と。いや他の役者さんもよかったとは思うんだけど、なんか印象が薄いんだなー。そういう厚みのなさみたいな部分が、ちょっと不満。

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コメント

浅丘ルリ子の路線で全体が統一されていれば、それで十分笑えた気がするんですが、なまじ笑いのプロみたいな人々が混ざり込んだせいか、かえってどっちの種類の笑いに気持ちを合わせたらいいか?のような感じがしました…
そうか、ロシア人にとっては、そもそもの筋こそ喜劇性いっぱい、なのかも…他人の目で見ると悲劇だけど(爆)
そういえば、これまでとずいぶんキャストが違う…というか、キャストの色合いが違いましたねー

投稿: 猫並 | 2012.06.20 13:30

猫並さま
あ~、確かに浅丘ルリ子の路線でずっといってたら、そこはかとない可笑しさが続いた気がしますね。なんか登場した時からドキドキしましたもん。
せっかく青木さやか(あさイチでしか見たことない)が前説で出てくるのなら、微妙な歌など歌わずに、人物(関係)説明でもすればよかったのに(爆)。
三谷幸喜も、どっちみち「翻案」なんだから、もっと大胆に変えちゃう、とか・・・。
私自身はけっして「蜷川好き」というのではないけれど、こうしてみると彼の「力技」の威力を思い知ります。

投稿: きびだんご | 2012.06.20 21:50

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