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2012.06.15

萬斎さんの新たな側面

6月15日(金) 「藪原検校」 13:00~ 於・世田谷パブリックシアター

作/井上ひさし 演出/栗山民也 音楽/井上滋 出演/野村萬斎(杉の市、後の二代目藪原検校)、秋山菜津子(お市/相対死の片われ女)、浅野和之(語り手役の盲太夫)、小日向文世(魚売りの七兵衛/塙保己市ほか)、熊谷真実(七兵衛女房お志保ほか)、山内圭哉(熊の市/佐久間検校ほか)、たかお鷹(琴の市/初代藪原検校ほか)、大鷹明良(定廻同心・浅野某/松平定信ほか 津田真澄(強請られる寡婦ほか)、山﨑薫(強請られる寡婦の娘ほか) ギター奏者・千葉伸彦

 以前、シアターコクーンで蜷川演出の「藪原検校」を見たのは・・・(と調べてみたら)5年前であった。古田新太のエネルギッシュで悪と可愛げが同居してるような杉の市、田中裕子の存在感あるお市、どうしたって猥雑、そんな記憶が残っている。今回は全く違う感じ?と想像しつつ劇場へ。

 やはりこまつ座で平日マチネだから、観客は年配の人が多い。私の席はH列の右ブロック(かなり右寄り)。ここは舞台にはまあ近いんだけど、ちょっと見づらい所もあった。実は楽日にもう一度見る予定で、それが偶然にも今日と全く同じ席なんだな~。A席=3階にすればよかったかしら。おけぴで別の日と交換でも出そうかしらん。 

 さて、開演・・・しばらく真っ暗になったまま、何も始まらない。あたかも「見えない、闇の世界」に足を踏み入れたかのような錯覚に。(しかーし、こういうシンとした時間に耐えられないで、小声で喋る人が近くにいてガックリ)

 全体的に暗い(黒い)舞台に、赤いロープが印象的。私の記憶の中では、5年前の蜷川版は、もう少しいろんな意味で明るかった。もちろん、善し悪しの問題ではなくて、両方の舞台は私にとってはそんなふうに記憶されて行くだろう、ということね。

 萬斎さんは、「声がよくて彼の語る早物語は素晴らしい」という杉の市にぴったり。何しろ、今までにない役だから(のしあがってはいくけれど底辺の人物だし、ナルシストじゃないしw)、どうなのかな~と思ってたけどね。比較すれば(蜷川版の古田と)、暗い硬いイメージはあるものの・・・やはり、演出家が別にいて役者にだけ徹する、というのがこういう場合プラスになってるんでは。
 「国盗人」を栗山さんがご覧になったことが、萬斎さんの出演につながったとのことだけれど、(そう思って見たからではなく)途中いっしゅん、国盗人を思ったことが2回ばかりあった。

 もちろん、浅野和之、小日向文世はじめ皆さん芸達者。・・・ということで、あえて名を挙げると、山内圭哉の佐久間検校の酷薄ぶりとか、熊谷真実の母親の重要性などが光ってた気がする。秋山菜津子は最後、なんか妖怪っぽかったんですけど(汗)。

 そうそう、歌がインパクトないんだよね。それも「暗い」イメージにつながるのかなぁ。何はともあれ、もう一度見ますわよ。

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