« シネコンに初めて行った | トップページ | スーパー歌舞伎を楽しむ »

2012.07.12

読む!「藪原検校」

Inoue Inoue_sibai

 今日、やっと地元の図書館で「藪原検校」の入ってる「全芝居1」を借りてきた。(昨日、せっかく行ったのに図書館カードを忘れてたというオソマツで)
 左は借用した画像(函)で、じっさいにはもちろん函ナシ。しかも、「全芝居」は7巻あるんだけど、6、7だけが開架に、1~5は地下書庫、というヘンテコな保管状態。

 右は、杉の市(藪原検校)の母・お志保が死ぬ場面を開いてみた。ちょっと見えてる「順番違いの定色幕カラー」は、生誕77フェスティバルのチケット4枚でもらえるチケットホルダー。先日、パブリックシアターでもらったんだけど、また3枚たまってるよ(笑)。
 この開いたページ。お志保は死ぬまぎわに「塩釜中のどんな子どももひとりひとりがみんな塩釜小町のおっかさんを持ってんのさ・・・」このあたりで、もう涙涙だったのよ。

 それにしても、浅野さんが演じた盲太夫の台詞の量はすごい!と改めて実感する。
 あと、耳で聞いたのでは意味がわからなかった(聞き取れなかった)言葉を確認したり。3回見たってわからないものはわからないのっ。

 気が付いてないこともたくさんあって、たとえば、矢切の渡しの所で老人を殺して錆び刀を奪った杉の市が退場したあとの、盲太夫の台詞。

 とり殺して五十両
 たり殺めて八十両
 筋の糸ももつれ勝ち
 る見る夢にうなされながら
 つしか深まる悪の細道
 りを承知で千両ためて
 により欲しい検校位
 ま川越えてはるばると
 こはお江戸の日本橋
 うでとうとう着きにけり

 七五調できもちよく進んでくから、ひ~ふ~み・・・なんて、ちっとも気づいてなかったよ。

 その後、この刀を研ぎ師に研いでもらう(そして殺してしまう)けど、このとき杉の市が泊まってたのは長崎屋。かぴたんが投宿するので有名な宿屋で、昨日、江戸東京博物館で見た中にも描かれてたっけ。・・・というより、長崎屋は石町の時の鐘のすぐ近くで、というのは、少し前に「なんちゃって捕物帖」で読んでた。ぜんぜん結びついてないのは、これいかに。

 などなど、舞台の記憶が鮮明なうちに読むのは楽しい。ほんとそれぞれの役者さんの声がよみがえってくるし。

|

« シネコンに初めて行った | トップページ | スーパー歌舞伎を楽しむ »

演劇」カテゴリの記事

コメント

ちょうど、さい芸デビューしたところです。
井上ひさし+蜷川の「しみじみ~」を見て、蜷川の「藪原検校」を思い出しまして、私は普段あんまり演出家の色合いを強く感じない方だと思ってたんですが、蜷川っぽさをしみじみ感じて帰ってきました。
井上ひさしも言葉遊びがふんだんにあるのに、私はどういうわけか、野田秀樹ほどそれを感じないのです。でも蜷川のように文字で見せられると、印象がずいぶん違う気がしました。

投稿: 猫並 | 2012.07.13 10:02

猫並さま
さい芸デビューおめでとうございます
私もこのところ行ってませんでしたが、やっと来週行きますよ。やはりチラシ類の中に与野本町の時刻表が入ってるのかしら。
そうそう、蜷川っぽさ ハマる時はすごくハマるんですけど、合わない時もあるんですよね。でも、そういうことが有る、ということを気づかせてくれた、と私も思います。

ことばあそびに関しても、確かに野田秀樹の方が真正面から来ます 蜷川版・藪原検校って、そうだったっけ?そういえば・・・というくらいなんですが、そもそも、あんまり舞台の上で文字を見たくないからかなぁ。

投稿: きびだんご | 2012.07.13 23:11

きびだんごさま

こちらにも失礼いたします。
この本、私も読みたいです。
「舞台の記憶が鮮明なうちに」

ひ~ふ~み~・・・私も全く気づいていませんでした。
研ぎ澄まされた言葉一つひとつへの井上ひさしさんの
こだわりというか、執念を感じますね。
そんな大切に生み出された台詞を私たちの耳に音として
届けてくれる役者さんたちにも感謝の気持ちです。

お志保お母さんのあの「塩釜小町」の台詞、私も
涙ナミダでした。

投稿: スキップ | 2012.07.16 01:32

スキップさま
劇場ロビーで、「藪原検校が読めるのはこれだけ」と「全芝居1」を売ってる人が言ってたのですが、さすがに買って帰るわけにも・・・と、図書館に頼ってしまいました。他の作品でも、昔は文庫で出てたものがもう絶版になったりして、なかなか手軽に入手するのはむずかしいようです。
上に挙げた「ひ~ふ~み」は上級編という気がしますが、そうではなくても気づいてない言葉遊びがいっぱいありました。耳で確実に聞き取り、それとわかって笑えるのは、相当に感度良好でなくてはなりませんね。これからもせっせとそういうアンテナを鍛えねば、と思った次第です。観劇上でのアンチエイジング

お志保の最後の言葉・・・杉の市ひとりに言ってるんじゃなくて、見てるみんなの胸にストンと落ちてきて、過去を振り返らせるような、すごい言葉と思います。

投稿: きびだんご | 2012.07.17 01:30

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« シネコンに初めて行った | トップページ | スーパー歌舞伎を楽しむ »