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2012.07.22

子供のためのシェイクスピアを見る

7月20日(金) 「ヘンリー六世 Ⅲ」 19:00~ 於・あうるすぽっと

(子供のためのシェイクスピアカンパニー)
作/ウィリアム・シェイクスピア ~小田島雄志の翻訳による~ 脚本・演出/山崎清介 出演/伊沢磨紀(マーガレット/ウェストモアランド)、佐藤誓(エドワード)、若松力(ヘンリー六世)、山崎清介(リチャード/人形(左手))ほか

 子供のためのシェイクスピアは見たいと思いつつもなかなか行けない。今回の公演は「ヘンリー六世 Ⅲ」と「リチャード三世」で(連続上演ではなくて、相互上演とでもいうのかな)、日程がうまく合わずなんとかヘンリーだけは見ることができた。
 正直言うと、秋に新国立劇場で上演される「リチャード三世」に向けて予習(というか復習というか)の気持もあった。

 あうるすぽっとという小ぢんまりした劇場で、シンプルな舞台装置、よく練られた脚本はやはり貴重だと思った。
 とはいえ、私の前の席には、祖母-母-娘(3歳くらい)の家族連れがいて、いくら「子供のための」とはいえ、殺し合いですよ、と心配せずにはいられなかった(同じころのうちの息子だったら大泣きして熱でも出しかねない)。感心にもおとなしく見ていたけど、1幕が終わる間際に我慢しきれず退場、2幕はママだけ戻ってきた。
 そういえば2幕になってから、前方にいたお子さんが何回かキャハハと笑って、その笑い声に他の客が受けちゃってまた笑う、ってことがあった。たとえば、未亡人に一目惚れしたエドワードが最初、拒絶されるところとかで。 

 子供のためのシェイクスピアでは恒例らしい、開演15分ほど前の「イエローヘルメッツ」による歌。私が見た日は、皇太子とボーナ姫を演じる佐藤真希さん。まずHow are youから始めて英語でちょっと喋り、椎名林檎の歌を。これ、けっこう大音量!という感じで、私の近くにいた人はあきらかにいやがってたな。というか椎名林檎の曲って好き嫌いあるよね・・・。
 なんかねー、正体不明の人が出てきたな、と思ったのよ。そしたら劇中でも、うーん、あなたの日本語ちょっと引っかかるんですけど、であった。むむむ。

 さてさて、このお芝居ではなんと言っても伊沢磨紀さんのマーガレットに圧倒された。ヘンリー六世・若松力はいかにも尻を叩かれ、愛想を尽かされそうなキャラだけど、それにしても強い女、なんである。この配役がいいのね! しかし洋の東西を問わず、「雌鳥歌えば家滅ぶ」なんて言われ続けてたんだよね、などと・・・。

 とてもシンプルな舞台で、だからこそ、戦闘シーンの殺陣の鮮やかさには、目を奪われた。ここまでとは思わなかったので。まさに息もあがりそう(早変わりもあるし、そんな「息が上がる」状態をネタにもしてた)。

 リチャードの畸形は「左手(の人形)」が表わしてるんだけど、そういうものかなと思いつつ、満足できない自分もいる。もっとグロテスク、なんだもん。イメージでは。

 見ながら思い出してた役者さんは、なんといっても浦井健治と中嶋朋子の、新国立劇場版ヘンリー六世&マーガレット。そして国盗人の白石加代子。今井朋彦(エドワード/国盗人・リッチモンド)あたりかな。いや、ヘンリー六世の浦井くんはよかった。もう一度やってくれないかな。それこそⅢだけでもいいよ。

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