« 林原美術館で「平家物語絵巻」を見る | トップページ | 奈良さん、お久しぶり »

2012.09.10

親しみやすく楽しく、伝統芸能の今!

9月9日(日) 「伝統芸能の今 2012」 15:30~ 於・狛江エコルマホール

新作狂言劇・茂山逸平作「源平争乱『六道の辻』」逸平(平忠度)、愛之助(源義平)、猿之助(閻魔大王)/田中傳次郎、一噌幸弘
座談会(上手から:愛之助、猿之助、逸平、傳次郎/途中登場・幸弘)
創作「龍神」猿之助/傳次郎、幸弘

 実は今日はある意味、ダブルブッキング。この「伝統芸能の今」は日曜なら大丈夫そうだし狛江は近いし、と早くからチケットを取っていた。
 ところが、演舞場・夜の部、9月9日の貸切にいらっしゃい!との知らせが7月下旬に届いた。むむむ、とりあえず申し込みだけして(権利があるわけだもの)席を確認してから考えよ!・・・そんな時はまたいい席が来るもので。
 でもあまりにいい席だったから、お世話になってるオバサマに差し上げることにして、初志貫徹、狛江に行ったのでした。

 エコルマホールは初めて。駅のそばでものすごく便利な場所にある。私はバス1本で行けるんだけど、余裕をもちすぎて(開演45分前の)開場待ち! 入ってすぐに亀ちゃん、もとい猿之助さんからパンフレットを買い、愛之助さんからはピンバッジを。席でパンフを見ていたら、ロビーから笛が聞こえてくる・・・なになに?と様子を見に行くと、パンフ売りのテーブルの側で、幸弘さんが笛を吹きまくってる! わりと広いロビーで、すぐ近くの椅子に座ってる人と話をしたり、拍手をもらったりしながら。
 私はナナメ右後ろの方向から見てたので、綺麗な指に見とれてました なんだかね~、笛を吹くのが楽しくてたまらない、という感じ。一日中、吹いていそう。まさに「永遠の笛吹き童子」(←パンフで亀井広忠さんが)、「ハーメルンの笛吹き男」(←座談会で逸平さんが)。

 しかも開演直前には、客席通路を笛を吹いてさーっと回られました。

 さて、まずは逸平さん作の「新作狂言劇」。閻魔大王の話なんていうと、化粧&衣裳も?と思ったけど(博奕十王」とかのイメージ)、それはなくて袴姿。関西人の逸平さんが「お金」大好きの忠度を、立役の愛之助さんが薙刀を振り回す武者・義平を、というキャラもぴったり。
 私はあまり逸平さんを拝見する機会がなくて、間近(4列目)で見たのは初めてかもしれない。志の輔らくご@パルコ劇場で見てるらしいけど・・・。トークなどでも飄々と面白い方だわー。
 で、この新作狂言劇では歌舞伎役者との共演ということで、あらためて「せりふ劇」としての狂言(発声)、ということを思った。みなさん口跡はいいんだけど、台詞の明瞭さ、声の通り方、という点で、狂言師の存在感はさすが、と思ったので。

【座談会では、歌舞伎の人は真ん中へ真ん中へ、、能では四隅を行く、というおもしろい話が。照明も、能は均等だけども歌舞伎では真ん中!(と、これは照明大好きな傳次郎さんが)】 座談会については別項を立てたいな。一噌幸弘さんって不思議な方ですっ。

 お囃子、笛も大活躍。狂言だと愉快な効果音(お囃子方の)とは無縁だから、そんな肩のこらない面白さがあふれてた。

 いっぽう「龍神」は、猿之助さんがきちんと拵えをして歌舞伎の踊りを(振付・猿之助)。最初に登場した逸平くんも、ここはまさに間狂言で、「六道の辻」とは全然違う姿を見せてくれた。こういう時、能管の緊張感が好きだな、とも思った。笛でいろいろやってくれるのは嬉しい反面、そちらへかなり気を取られたりもするので。聞く/見るがいっぺんにできない私

 私の周りは、愛之助ファンですか?という方たちと、地元のおじいちゃまおばあちゃまが多かったような印象。ホールのキャパ700だそうだけど、駅近、ロビーゆったり、綺麗・・・またここでやってほしいな。多摩地区はここでいいんじゃないですかね。愛之助さんも、継続して参加したいとおっしゃってました。チャリティーを継続する、チームとして仲間をふやしながらやる、などなど、意義深いことを、こんな形で実現させていることに感服。楽しかったなー。

|

« 林原美術館で「平家物語絵巻」を見る | トップページ | 奈良さん、お久しぶり »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

歌舞伎・文楽」カテゴリの記事

コメント

一噌さんは相当面白い方ですよね。
萬斎のやってる能楽現在形で、たぶん私は、一番あの人の演奏を聴いてると思うんですが、その時のトークでも、萬斎・広忠お二人とも「幸弘さんはねー」というニュアンスで話を振ったり受けたりしてて、吹いてても吹いてなくても個性的。
私が見た浅草では、一噌さんの登場前に4人が「あの人の職業はなんなんでしょうね?」「いやー、何が始まったのかと思いましたよー」「気になって横目でチラチラ見ちゃいました」なんて言ってて、え?リハーサルなしであわせたの?と驚いたんですが、客席と出演者が同じ驚きを持って笛吹きを眺めていた感じになって場内が(客層の割には!)盛り上がった気がします。

…狛江って、小田急、でしたっけ?
良く考えたらそんなに遠くないですね。なんとなく小平といっしょくたになってました。語感のせいかな。時期的な印象かしら(爆)

投稿: 猫並 | 2012.09.10 09:54

猫並さま
そう、狛江は小田急ですよぉ。このあたりはわかるんです(なんたって選挙区が一緒だし・・・でも東京何区だかは覚えられない)。で、小平はちっともわかりません。小平市は合併してないんだっけ、とか、武蔵小山と武蔵村山がごっちゃになる、とか。あ~頭がぐるぐる。
それはさておき。一噌さんですよ! 私は能楽現在形に縁がないこともあって、あんなユニークな方とは思ってもみませんでした。
いろんな人が集まって、親しみやすく楽しい「伝統芸能の今」が続いていってほしいな、と思います。

投稿: きびだんご | 2012.09.10 22:40

今回は4つの会場それぞれが違った趣で、時間とお金に余裕があったら全部の会場で見てみたかったですわぁ。私は一番近い浅草だったのですが、「伝統芸能の今」はキャパの小さいところのほうが合ってるんじゃないかなあ。
狂言の方の声のよさ、セリフの明瞭さは見事ですね。歌舞伎は聞き取れないことがあって気分がもやもやしたりもするんだけど、狂言にはそういうことがない。
一噌さん、この公演でファンを拡大したんじゃないかしら。笛を何本も同時に吹かれたのにはビックリ。トークも合わせて楽しかったなあ。

投稿: SwingingFujisan | 2012.09.17 10:10

SwingingFujisanさま
調布から北へ三鷹・吉祥寺ルートはずいぶんなじんでるんですが、南へ狛江方面は、あまり縁がないんですよ。、近いわりには「探検」気分で、それも楽しかったです。
一噌さんてほんと不思議で素敵な方でしたよね。一度に何本もの笛を吹ける、ということ自体に、ビックリしました。しかも最大5本同時にだなんて
今年は愛之助、逸平という関西チームが加わったおかげで、座談会の「言葉」の雰囲気もまたほんわかしたような・・・。

投稿: きびだんご | 2012.09.17 22:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 林原美術館で「平家物語絵巻」を見る | トップページ | 奈良さん、お久しぶり »