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2012.09.17

解説つきで文楽を楽しむ

9月16日(日) 「文楽九月公演」第2部 16:00~ 於・国立劇場 小劇場

解説:渡辺保(14:30~ 於・伝統芸能情報館)

傾城阿波の鳴門」十郎兵衛住家の段
冥途の飛脚」淡路町の段、封印切の段、道行相合かご

 ほぼ月1の友人たちとの観劇だけど、今回は私ではなく友人の旗振り。というのも、私は第1部の「夏祭浪花鑑」はぜひ見たいと思ってたものの、第2部はパスしてもいいかな、くらいだったので。なんか、話がスカッとしないしな・・・と。
 でも、事前の解説が渡辺保氏なら!というのもあり、またチケット取り(一度に4枚も5枚も、休日の文楽を取るのは大変)の苦労がないので、久しぶりに新日屋さんにお願いした(友人が代表して)。

 そうしたら、いろんな意味で大当たり! 渡辺氏の解説は、すごくわかりやすいし飽きさせないし。楽しかった。まあ「個人的な見解」がすごいんだけれども(全然、遠慮なんかしないさ)、それも芸のうち、みたいな(爆)。

 渡辺氏は、演目が決まる前に「9月16日ね」と日にちを決めてたから、実際決まってみると、この2つの演目ではどうも・・・というところがあったという。けれども、見てみると「素晴らしい出来なんですよ」と大絶賛。文楽界は内憂外患で、結束した、というのがあるかもしれないが、と、橋下問題も少し語られた。芭蕉も井原西鶴も読めばわかるけれど、近松は読んだだけでは半分しかわからない。文楽がなくなったら近松の半身がなくなる、ということ。戯曲とはそういうもの。

(それで思い出したけど、いま橋本治「浄瑠璃を読もう」を大変楽しく読んでいて、「冥途の飛脚」もこの本で予習してから見たのでした。)

「傾城阿波の鳴門」。そういえば渡辺氏は杉山其日庵「素人浄瑠璃講釈」からこの箇所を引いて、いろいろ脱線しつつもポイントを話された。最初に「手紙」が来てそれを読むところから始まる、そこが大事、と。

 ・・・などなど、話を聞かなければ、なんてストーリーだ、と思ってしまうよ。聞いてても、ラストシーンは「えっ!?」と思ってしまった。
 浄瑠璃が、(前)津駒大夫/寛治、(後)呂勢大夫/藤蔵(清治休演のため)で、どちらもとてもよかった。じっくり聞かせるバラード津駒と、迫力の呂勢。特に呂勢さんと藤蔵さんが、真っ向勝負って雰囲気で。これはいつもの組み合わせと違うことの良さ、かなあ。
 人形も文雀のお弓(確か1日休演されたと思うけど、無事ご出演でよかった)、玉也の十郎兵衛ともによかった。
 そういえば最後に捕り手が来るんだけど、「捕り手が大勢」と語ってるのに、舞台には3人しかいなくて、もっと大勢じゃないの?と思っちゃった。想像力で何倍かにしなきゃいけないの?

 「冥途の飛脚」は、解説プラス『浄瑠璃を読もう』にも助けられたなぁと思う。淡路町の段が咲大夫/燕三、封印切の段は嶋大夫/富助。嶋大夫さんのキャラは封印切ではそんなに発揮されないような・・・。そういう見方(聞き方)は邪道かな。

 人形は、勘十郎の梅川(渡辺氏は特に梅川の「出」のところを大絶賛)、和生の忠兵衛。えーっ、勘十郎さんが梅川を遣うのと、見る前にはちょっと変な感じがしたけど、見始めると全然そんな気持はどこへやら。私は特に、身請けされて事情がわかってからの梅川にひたすら見とれておりました。

 そして渡辺氏が全然評価しない「道行相合かご」。曲(昭和45年)も演出も気に入らないそうで。でも、前の段の華やかな遊郭から一転、さびしい大和路の道行の落差に、じーん。
 渡辺氏は7時45分まで寝ないで下さい!(後の道行は帰ってヨシ)とおっしゃってたけど、ほんと最後まで全然眠くもなったりしなかった。

 終演後は平河町森タワーの「MADUREZ」へ。旗振りの友人が、実は仕事もかねてて作家さんと同行してたので、ちょっとだけ合流したのでした。
 きほん、着物を着よう、という仲間内の集まりなんだけど、このところの夏バテで早々に挫折。その分、文楽を見る方に集中できたかも。

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コメント

文楽はまだ先ですが、橋本治なら観てきました!
粗忽な私はチラシもろくに見てなくて、1幕目に「いやにセリフがしょうにあう」「誰の脚本だろ?」と思ってプログラムを買う始末でしたが、『ボクの四谷怪談』は橋本治がなんと小説家デビュー前に書いたという作品でした。
すれ違ってないけど、違う道を同じ方向に歩いた感じ…でもないか(爆)
文楽、もう1週間楽しみにし続けます。

投稿: 猫並 | 2012.09.18 08:34

猫並さま
なるほど 橋本治つながりで、こんなすれ違いもあるわけですね。
私はなんで「窯変 源氏物語」を読み続けられなかったのかなあ。源氏だからか いよいよ平家に手を出す時かも。
なんかこのところ歌舞伎から遠ざかってるんで、余計に、文楽な気分になってしまってます。第1部を見てきたところの、きびだんごでした。

投稿: きびだんご | 2012.09.18 18:07

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