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2012.09.21

柿喰う客「無差別」、2バージョン

9月15日(土) 「無差別」 14:00~
9月20日(木) 「無差別乱痴気公演 19:30~
いずれも、於・東京芸術劇場シアターイースト

作・演出/中屋敷法仁 出演/中屋敷法仁、葉丸あすか、大村わたる、玉置玲央、永島敬三、七味まゆ味、深谷由梨香

 今まで女体シェイクスピアシリーズと、パルコ劇場公演を見た「柿喰う客」。今回初めて、劇団公演(客演なし)で新作を見に行った。友人がみょうにはまっていて、乱痴気公演のチケットを3枚買っており招待ということになって、会社から脱兎の如くかけつけたのでした。

*乱痴気公演=上演期間中に、キャストをシャッフルして行なわれる1回限りの公演。これに対して通常公演は「本痴気」と俗称している。

 公演の惹句の中に、「戦後日本の思想的転換を題材に、人間〈テクノロジー〉と神〈自然〉の調和と共存を描く!」とある。そして、人間として扱われないイヌ殺しの一族、神、天皇、戦争、キノコ雲・・・「無差別」の名のもとに、てんこ盛り状態。

 ストーリー的には「坊ちゃん、お若いお若い」という印象かなあ。折しも、同じ劇場の2階では野田秀樹「エッグ」上演中なんであるよ。
 でもまあ主宰の中屋敷くんは28歳だし。身の回り何メートルかの世界じゃなくて、あえて、というところで「その意気やよし」としておこう。

 一方で土俗土着的な信仰(クスノキの神、天神さまなど)、イケニエ(地中のモグラ)や舞を神にささげる、というストーリーがあり、他方で戦争-敗戦があり・・・その連関が私にはしっくりこなかった。伝奇的ストーリー部分だけでも、うまく作り上げること(テーマを変えずに)は可能な気がするけどな。

 という劇作の部分は別として、役者さんたちの身体能力や台詞などは、とても満足のいくものだった。役者・中屋敷も初めて見たし。そして今回初見の乱痴気のおもしろさ。実は15日の本公演は、疲れていたこともあって途中で意識を失ったりしてたので、20日にしっかり見られてよかった。座席もほぼ中央で見やすかった。

 乱痴気という名ながら、台詞や動作が滞ったりすることなく、違うキャストで比較できる。若ければこそのエネルギーかな。役者にとってはプラスしかない(アフタートークでの中屋敷談)という乱痴気。本役の理解の上でも、そうなのかもしれない。

 乱痴気同様、毎度おなじみなのが、必ず行なわれるアフタートーク。15日は中屋敷、七味(劇団副代表)、20日は中屋敷、玉置。
 客席からの質問に答えることに時間を多くさいているけど、この質問がいつも的確で、これには全く感心してしまう。自分が聞きたいことをちゃんと誰かが聞いてくれるんだもん。

 最後にキャストを、記憶のために書いておく(本痴気/乱痴気)。
族谷狗吉(ヤカラヤ イヌキチ):玉置玲央/中屋敷法仁
族谷狗子(ヤカラヤ イヌコ):七味まゆ味/葉丸あすか
族谷人之子(ヤカラヤ ヒトノコ):葉丸あすか/大村わたる
日不見姫神(ヒミズヒメ):深谷由梨香/玉置玲央
大楠古多万(オオクスノコダマ):大村わたる/永島敬三
天神様(テンジンサマ):中屋敷法仁/七味まゆ味
真徳丸(シントクマル):永島敬三/深谷由梨香 

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