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2013.02.10

歌もストーリーも、郷愁

2月9日(土) 「教授 流行歌の時代を、独自の価値観で生きた歌好きの免疫学教授、そして、観念的な恋愛に己を捧げた助手。」 14:00~ 於・シアターコクーン

構成・演出/鈴木勝秀 音楽監督・弾き語り/中村中 出演/椎名桔平、田中麗奈、高橋一生、岡田浩暉、坂田聡、伊達暁、佐々木喜英、上條恒彦

 昨日見た「テイキングサイド」にも長めの副題がついてたけど、これはそれどころじゃあありません! 五木寛之のエッセイ「わが人生の歌がたり」からインスピレーションを受けた鈴木さんのオリジナル作品。

 そして、昨日の観劇で、なんとなく「生の音楽」を聞きたい気持ちになってたから、結果的にちょうどいいタイミングだったなぁ。中村中さんの弾き語りが重要なポジションを占めていて(そんなことはちっとも知らなかった)、それがとてもよかった。

 お話は、安保闘争、全学連の時代、三種の神器とか、ビートルズ来日とか・・・の60年代。高度成長へ一直線の時代。

 主役の椎名さんは、戦地に赴き、その傷を抱えつつ、今は寄生虫の研究に没頭している教授。彼が大変な「歌謡曲好き」ということなんだけど・・・ストーリーそのものには歌はあまり関係ないんだなー。
 一方では豊かになりつつある時代の諸相を描き(教授同士の会話は興味のある人には面白かったでしょう。私はけっこう好き)、地方の男尊女卑、家父長制的なニュアンスもからめ、恋愛、親子も・・・と、もりだくさん。でも、歌を抜きにするとちょっと陳腐かも。
 歌は歌で、いいのになあ。なんかモヤモヤ感が残るぞ。

 団塊の世代あたりの人が見ると、一番いいのかも、なんて思ったりした。私だって、そういう時代の空気を感じとれた世代じゃないし。とはいえ、そういう郷愁の部分だけじゃないよね。じゃあ何?の部分に困っている。

 キャストはなにげに豪華。上條さんなんて、劇中で「出発の歌」を歌っちゃうしね(これは懐かしい)。

 これ、チケットがずいぶんお安くなってまして・・・でも、私はコクーンシートを定価で買ってたんだよん。ちぇっ、だったけど、おかげでコクーンシートにはあまり観客がおらず、ノンビリ見ちゃった。乗り出したってかまわないし、それはそれでよかった、と思うことにしよう。

 今日の一番の収穫は、中村中の歌、ということはまちがいない。あ、一生くんも、ちょっともったいなかった。

 お芝居が終わったら、毎回、ミニライブがある。日替わりゲストが、なんだかとても不思議。中尾ミエ、山崎育三郎、元ちとせ、クミコ、加藤登紀子、ジェロ、エトセトラ。今日は、佐々木喜英って誰?と思ったら、出演してる役者さんでしたわ。今日の歌は「ルビーの指輪」。 

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