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2013.06.29

休日1日目、上野へ

6月28日(金) 「夏目漱石の美術世界展」 於・東京藝術大学大学美術館 7月7日まで

 これ、なんとなく地味に惹かれていて、NHKの日曜美術館で見たし、特集されてた「芸術新潮」6月号も買ってた。・・・で、やっと(5月14日からやってたのに)見に行ってきた。

 いちおういろんな仕事のキリがついて、月曜まで全く自由に「おでかけ三昧」なんである。その1日目。上野駅から藝大美術館って遠いのよね、と思いつつ、公園内を歩いていくと。おお、ヘブン・アーティストはアンデスの音楽。ちょっとゆっくり聴きたかったな。が、「先を急ぎますので」。
 噴水広場を曲がった先(奏楽堂のあたり)で、不思議な人の山。とても大勢いたのだけれど(私が通った時はこれからデモ行進ですか、くらいに整然と集まってた。たとえがヘン?)、後から来た友人が、「あれが炊き出し!?」と言うので、ええっ? ちょっと調べてみますです。

 さて、美術館。意外にも平日なのにけっこう人が入ってて、おやおや。もちろん、圧倒的に中高年、というか、中高年しかいない感じ。

展覧会は
「吾輩」が見た漱石と美術
漱石文学と西洋美術
漱石文学と古美術
文学作品と美術 『草枕』『三四郎』『それから』『門』
・・・↑3階 ↓地下2階 ・・・
漱石と同時代美術
親交の画家たち
漱石自筆の作品
装幀と挿画

という構成

 まずしょっぱなは「吾輩」、つまり猫の世界。吾輩の初版本(?)の展示ほか、猫だらけ。漱石の多くの本を装幀してるのが橋口五葉という人だけど、これ気に入ったなぁ。上中下の3巻本で、今だったら(同時に出すことも多いし)、タイトルのデザインなど揃えると思うけど、かなり自由。でももちろんテイストは一貫してる。現代の目から見ても素敵なのよね。これ、可愛い猫というより、ふてぶてしいというか、何者?的だからかも。
 猫つながりで、岡本一平描く漱石(猫が一緒。芸術新潮の表紙にもなってる)や、朝倉文夫の「つるされた猫」も。

 漱石文学と西洋美術も、ターナーとか、「ロンドン塔幽閉の王子」など、おおっというのが。友人と合流したおかげで「ガダラの豚の奇跡」をちゃんと見られてよかった。

 漱石は「こころ」とか「三四郎」とか、うんと若いときに読んだきりで、今は仕事でもっぱら引用箇所を全集で探すくらい。だから、というわけじゃないけど、作品の中にこんなにもさまざまな絵が出てきてたとは。
 単純にストーリーを追ってると、そのあたりはすっとばしちゃうんだね。もちろん、たとえば「三四郎」にあるウォーターハウス「人魚」を知ってたら別だったかもしれないけど。

 それにしても、漱石は自分でも画を描き、美術評もし(けっこう好き勝手にいっててそれも面白い)、明治の知識人の「深さ」を感じる。で、数えの50歳で亡くなってるんだよね。今、時代のスピードがあまりに速すぎて、先へは行くけど中には行かないのかも、などと思ったりした。

Souseki ←Tシャツと一筆箋

 ついグッズを買っちゃった。気に入った本まわりのデザインもの。旧歌舞伎座、最後の俳優祭で買ったTシャツがくたびれてきたので、これと替える。 

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コメント

今回の展示はけっこう人気なようですね。藝大は静かに鑑賞できるのでとても好きなのですが、あの距離を考えるとちょっとひるみます。
でも、ずっと前に見た「西洋絵画の中のシェイクスピア」で魅了されたミレイの「オフィーリア」が今回も展示されると聞いたような気がするので、それを見たい!!(調べたら、参考写真での展示のようですね。今回のミレイは「ロンドン塔幽閉の王子」ですね)
ガダラの豚っていうと、中島らもを思い出してしまう、ごめん。
そろそろ会期末に近づいてきちゃいましたねえ…。頑張って見に行くきますか…。

投稿: SwingingFujisan | 2013.06.29 12:46

SwingingFujisanさま
駅からちょっとありますよね。私は都合により日比谷線・上野駅からだったので、さらに遠く感じました。でも、途中も楽しむ気分で行ければいいのかも。お天気にも恵まれました(暑すぎず、雨でもなく)。
展覧会は東京新聞を購読してるから知らず知らずのうちにインプットされてたのかも。そう、ミレイの「オフィーリア」もてっきり出てると信じて行った私です 日曜美術館では紹介されてたと思ったけど。実物が見られなくて残念でした。
「ガダラの豚の奇跡」は、中島らもを思い出して正解みたいですよ。正解って言い方はおかしいけど。
もし余裕がおありなら、ご覧いただきたいけど、芸術新潮も面白かったです。

投稿: きびだんご | 2013.06.29 22:42

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