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2013.11.27

なんだか久しぶりの演舞場

11月20日(水) 「さらば八月の大地」 13:00~ 於・新橋演舞場

脚本/鄭義信 演出/山田洋次 出演/中村勘九郎、今井翼、山口馬木也、木場勝己、檀れいほか

 これ、最初は見る予定じゃなかったんだけど、わりと評判がよさげだったのと、カンフェティで安く出てたので(しかも購入前に8列とわかったし)。
 山田洋次・演出、というのが、どーんと前面に出てた印象で、そういえば鄭さんの脚本なんだった、と思ったりするていたらく。

 歌舞伎座が開場してからは、ちょっと(かなり)演舞場からは足が遠のいてる。でも、歌舞伎座通いも落ち着いてみると、3階のお店が並んでるあたりのせせこましさをなんとかして! とちょっとストレスが。それを思うと、演舞場の2階のちょっとした空間はうれしいし、3階も幕間に座る椅子があるもんね。なんにしても、キツキツじゃなくて余裕の(無駄なような)部分は大事なんだと思うよ。

 で、「さらば八月の大地」。戦時下の満州、満映の撮影所が舞台である。もう日本の戦況が悪化しつつあるあたりから、終戦、引き揚げまで。勘九郎くんは、中国人のまじめな助監督。対する今井翼は日本から前任者と交代して行った撮影技師・池田五郎。喧嘩っぱやいというか、悪たれ(関西出身)。
 現地スタッフは中国語(池田は無神経に「満語」と言っていやがられる)だから、舞台の左右に縦長の電光掲示板があって、そこに日本語の字幕が出る。まあね~、このあたりの処理は仕方ないかもしれないけど、そんなに文字を見なかったな。中国語の雰囲気だけ出てればいいんじゃないの? 

 木場さんが、この満映の理事長役で、さすがというか、ちょっとこわいくらいに渋く光ってたなぁ(不気味な権力者でもある)。実際にはこれは甘粕正彦なんだよね。教科書的には、関東大震災で出てくるくらいだけど(で、お芝居の中にも、関東大震災の流言飛語による事件らしきことが一瞬語られる)。

 私の中では、勘九郎と今井翼の二人が主役、というイメージがあった。でも、実際には、今井くんの役って、それほどでも、だったなー。意外と普通だったのよ。
 あと、撮影中の映画の主役が、檀れいと山口馬木也。撮影シーンが、いい感じに気分転換になる。笑ったりね。馬木也くん、昔の俳優さんの喋りってこんな感じだったのかも、と思わせる大仰さで、楽しかった。檀れいは、その撮影シーンとは関係なく、歌ってるし! (劇中の)主演俳優らしい華があって納得。

 1幕は正直、まだるっこしいところもあったんだけど、2幕は一気でしたね-。父(養父)をなくした勘九郎の台詞なんて、当て書きですか、だったり。それで、というわけじゃなく、涙しちゃいましたわ。

 たまたま後ろの列の4人くらいが、出演者(2幕の憲兵隊長/1幕は台詞なしの撮影所大道具)の母親の友人らしく、あれやこれや。だから、聞きたくなくても、役がわかるという・・・。それはいいんだけど、開演しても喋ってたから、つい振り返って「静かにしてください!」
 歌舞伎座も忠臣蔵の通しで、緊張感あるシーンが続くときに邪魔されたり、浸りきる、というわけにはなかなかいかない。あんまりうるさく言いたくないというか、惑わされたくないとは思うものの・・・そんな憂いのない劇場で見たいものだなー。

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