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2014.08.06

大人計画+新感線

8月1日(金)  「ラストフラワーズ」18:00〜  於・赤坂ACTシアター

作/松尾スズキ    演出/いのうえひでのり  出演/古田新太(佐伯三蔵)、阿部サダヲ(勝場軍一郎/勝場軍二郎)、小池栄子(nanana(横山奈々子))、橋本じゅん(勝場典明/シン・ジョンホン)、宮藤官九郎(早川速男)、高田聖子(ミンス/佐伯みよ子)、皆川猿時(ジョンオク将軍/ピッグ)、粟根まこと(サルバドル)、星野源(犬塚ひろし)、松尾スズキ(セレスティーノ/オンドルスタン将校)ほか

  いやはや。現実のものだったのね、劇団☆新感線+大人計画の「大人の新感線」。あっつい夏の赤坂で3時間半余、どっぷりとブラックかつスペクタクルな世界に浸ったのでした。
  新感線お得意の映像多用。今回はさらに、という感じだけれど、使い方が上手くて効果的だったな、と。そもそも、大人の新感線のマークが、どーんとスクリーンに出てくるあたり、映画のような始まりだし。

  長らく、大人計画の舞台は見てなかった。チケットが取りにくいということもあったし、かなり前にパブリックシアターで見た時に首をひねったし、で。今回は「わ〜っ!」と思ってチケットを取ったものの、そんな松尾スズキ的世界を、とんと忘れていたのですわ。(以下、ネタばれあり)

古田さんは、役は一つだけれど、これがまぁとんでもないの。だれが見ても実在のあの大家族のダディでしょ、なんだけど(その私生活切り売りぶりも織り込みつつ。妻役が高田聖子)、もう一つの顔は、何やらむずかしい捜査官。ええ加減なおっちゃんとカッコイイのと両方ね。話が展開する先には、生命操作などの身近にあるちょっとSFのような現実っぽい話や、将軍さまが支配するオンドルスタン国のことなど、ギョッとしながら笑っちゃったりする感じ。
のみならず、ヤクザの抗争だの、SMだの、伝説のシンガーだの(シンガー=宮藤官九郎にかかわるのが、星野源と平岩紙)、これでもか状態。そうそう、黒幕的存在が松尾スズキと、その部下としての粟根まこと。粟根さん、テッパンの役どころ。よくもこんだけの展開をまとめられるものね。

とある操作を意図的に妊婦に行った結果、双子が生まれて、その片割れには外見的な奇形が、なんて、まさにちょうど今、ニュースになってる話を彷彿とさせる(二人がうまくやっていくのではあるが)。これが阿部サダヲ。
そして、「憎む、という感情なしに、親を殺すことができる」ことをもって、成功(というか完成というか)と捉えるあり方……。一つ一つのエピソードが、今更ながらおそろしく思える。

今回も小池栄子が大活躍。お色気系の衣装もありつつ(ほんと、振り切れ方がすごい)、どこか悲しみをまとう役、ってのがいいわね。ピンクの軍服?の将軍様(皆川猿時。もう一役はピッグ=ほんとに豚)のダンスなどが、面白かったなー。

  演劇に限らず、何かを表現するということは、かぎりなく「今」を反映している。政治(外交)や科学に対して、漠然と持ってる不安が、リアルに差し出されている感もある。だけれども!結末はシンプルなのかもしれない。

これももう1回見れば、面白いだろうなとは思うけど、料金高いし、エネルギーはやはりかなり必要。自分なりにキャッチできたことを考えていきたいと思う。

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