« 越後聟 | トップページ | バンザイ。提出物件ふたつ、完了 »

2014.11.05

韓国語版の野田秀樹作品

10月31日(金) 「半神」 14:00~ 於・東京芸術劇場プレイハウス

(東京芸術劇場×明洞芸術劇場 国際共同制作)
原作・脚本/萩尾望都 脚本・演出/野田秀樹 翻訳/ソン・ギウン、石川樹里 美術/堀尾幸男 照明/服部基 衣裳/ひびのこづえ 出演/チュ・イニョン(シュラ)、チョン・ソンミン(マリア)、オ・ヨン(老数学者/老ドクター)、イ・ヒョンフン(先生)ほか

 藤田貴大演出「小指の思い出」に続いて、野田秀樹の旧作を上演。こちらは本人の演出で、韓国の役者により韓国語で(日本語の台詞はイヤホンで)。正直言うと、「小指の思い出」のついでにセット券を取ったので、あまり盛り上がってなかったんだけど、いや認識が甘うございました。すごくおもしろかった。やっぱり、「赤鬼」の他言語バージョンを見逃したのはイカンかった、と改めて思ったり。

 「小指の思い出」は、それまでうっすら感じてた藤田演出と私の合わなさが、意外に大きく返ってきたと今は感じてる。逆に「半神」は野田演出だから、言葉のもどかしさはともかく、彼の世界が、圧倒的な身体表現で目の前に現れた、というところ。韓国公演を経て、東京公演の千秋楽。

 初演は1986年というから、まだ私が全く野田さんを見てない「夢の遊眠社」時代(遅れてきた野田ファンである)。何度も再演されたようだけれど、2000年に入ってからは初めてではないのかしら。

 萩尾望都の原作漫画から、脚本を萩尾・野田で共同執筆したものという。漫画好きの私ではあるが、好みが偏っていて萩尾作品はどうも苦手ゆえ、どういう内容か全く知らず。

 頭が二つ、手足が四本ずつ、くっついて生まれてきたシャム双生児のマリアとシュラ。可愛くて皆に愛されるけどアタマの足りないマリアと、頭脳明晰でなんでもできるのに、なシュラ。なぜくっついて生まれたの? そして分離手術で一方だけしか助からないならどちらを選ぶの?
 ・・・と、でも舞台に現れるのは別に深刻な場面じゃない。開演前から舞台上では、役者たちが思い思いにウォーミングアップをしている。ストレッチやら縄跳びやら。そこから始まると、あら稽古場での読み合わせ?ワークショップ?(このシーンがラストにもう一度出てくるのが秀逸) 四分の二拍子はタンゴのリズム、から、ペアでアルゼンチンタンゴを踊ったり(生演奏でした)。そう四分の二。その後の老数学者登場の場面では、1/2+1/2=2/4も出てくる。
 一方ではスフィンクスやらユニコーンやらの神話世界も折々に出現して、後方のらせん階段が象徴的。

 なんだか嬉しくなるような、ごちゃ混ぜ、パワフル、スピーディな舞台で、わくわくしつつ見ていた。役者さんを知らない分、純粋に「役」を見てたのかも。韓国人の名前は全く頭に入らないけど、シュラ=チュ・イニョン(説得力ある!)、先生=イ・ヒョンフン(ナイーブ!)あたりは、ちょっととどめておきたいものですわ。

 やはり同世代として、野田さんを見続けねば、とも思う。あ~、でも「エッグ」再演、どうしようかね。

*ツイッターで見かけた中に、イヤホンの日本語に関する感想があり、次は声優でやってほしい、と(感情を乗せない同時通訳だったから)。いや、それは違うんじゃないかな。
 イヤホン使用は、台詞が膨大なので、字幕じゃ追いつかないから、のようです。

|

« 越後聟 | トップページ | バンザイ。提出物件ふたつ、完了 »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 越後聟 | トップページ | バンザイ。提出物件ふたつ、完了 »