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2015.06.24

自画像のまなざし

6月17日(水) 「ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし」展 於・東京藝術大学大学美術館

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夜は「蜜柑とユウウツ」を見る約束で、友人と待ち合わせるのに、せっかく都会に行くんだから(笑)他にも! ということで選んだのがこれ。お芝居がメインだから、あまり疲れないものがいいもんね。偶然、ポスターを目にして、2人とも気になっていたの。

とはいえ、ヘレン・シャルフベックについては全く何も知らず。約束するにもシャルフベックの名前が覚えられないから、芸大美術館とのみ。こんなんで見に行ったのよ。あ、フィンランドの女性画家、ということだけはわかってたかな。

ヘレン・シャルフベックは1862年にヘルシンキに生まれた。比較的裕福な家だったらしいが、幼い時の事故(確か階段から落ちたとか)で、杖が離せない生活となり……きっと、絵を描いて過ごしてたのね。80年の作品「雪の中の負傷兵」でパリ行きの奨学金を得たというから、若い時からその実力は注目されていたのでしょう。じっさいにこの絵は、静かな迫力があった。
どの絵も、微妙な色合いの、グレーがかった緑などが印象的。

全84点のうち、それぞれの年代の自画像があって10点ほど(もっとあるような気がしていた)。最晩年、療養を兼ねて入っていたホテルで亡くなるが、その間際まで自画像を描いていた(1845年だから83歳)。それに向き合う時、いわく言いがたい共感、のようなものがあった気がする。
恋に破れたことの激しさなど、すべて絵にしているようで、でも、強烈に迫ってくるといった類のものではないの。また見にいこうと思ってしまう。

梅雨どきの雨模様の日、ヘレン・シャルフベックの絵と、茨木のり子の評伝劇を見る。忘れられない一日となった。

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