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2016.10.15

コクーンで「るつぼ」を見る

10月12日(水) 「るつぼ」 13:00〜 於・シアターコクーン

作/アーサー・ミラー 翻訳/広田敦郎 演出/ジョナサン・マンヒィ 美術・衣裳/マイク・フリットン 出演/堤真一(ジョン・プロクター)、松雪泰子(エリザベス・プロクター)、黒木華(アビゲイル)、溝端淳平(ヘイル牧師)、大鷹明良(パリス牧師)、青山達三(ジャイルズ・コーリー)、立石涼子(レベッカ・ナース)、小野武彦(ダンフォース副総督)ほか

この「るつぼ」は以前、新国立劇場の小劇場で見たことがある。が、翻訳者も演出家全く違う。……というか、ろくにチラシも見ないで行ってるから、コクーンでキャスト・スタッフ表をもらって、あら、演出も美術も外国人なんだ、と知るという……。ま、絶対に名前は覚えられないと思うけど

前は小劇場で見たから、特に息詰まるような濃密さがはっきり記憶に残っていた。アビゲイル役の鈴木杏と、少女たちの中で重要な役の深谷美歩(これで注目)がパッと思い浮かんだ。
今回はシアターコクーンだし、またずいぶん違うだろうな。と思いつつ、最近はよほどじゃないとS席では見ないので、今回もコクーンシートから。←結果的にはフンパツしても良かった。

開演で会場が暗くなるとともに雷鳴、そして森の中の、火を囲んで少女たちの踊り。このシーン、美しくてねー。

劇場、キャストともに華やか、と新国立劇場の時に比べてしまう。キャストと言えば、大鷹さんがまた聖職者!と、ちょっとおかしくなった。というのも、「あわれ彼女は娼婦」が記憶に新しいから。でも、このパリス神父は、思いっきり俗な人で、お金にがめついし色々と問題あり。最初から最後まで、見事に変わらない。

鈴木杏と同様に、黒木華も若いけど演技派、だよね。上から見ていても、彼女はやっぱり(テレビじゃなくて)舞台が合うなぁ、と思った(映画はほぼ見てないので言及できない)。

そして、堤真一。そんなに見てるわけじゃないけど、どうも好きじゃない役が多い印象(私にとっては、ということよ)。が、今回はそれを払拭。真面目に働き家族を養い、きわめて真っ当な考えの持ち主なのに、その自分の考えを貫いていたらサタンと通じたと指弾され処刑されるという……アメリカに赤狩りが吹き荒れた時代に書かれた戯曲らしいけど、いや、普遍的よね、と背筋が寒くなる。
妻役の松雪泰子は、ラストあたりのあり方はとても良かったと思うんだけど、最初に登場した家庭での雰囲気は、うーん、農家の子持ちのおっかさん、ではないな、などと……。佇まいと声のせいかしらね。

何はともあれ、正味でほぼ3時間、飽きることなく、ドキドキしながら見たのでした。少女たちの集団ヒステリー的シーンなど、やっぱり迫力だったなー。

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