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2017.05.11

3日がかりで「王将」を見る、その2日目

5月10日(水) 「王将」第二部 19:00〜 於・下北沢 小劇場「楽園」

(新ロイヤル大衆舎)
出演/福田転球(坂田三吉)、江口のりこ(長女・玉江ほか)、森田涼花(次女・君子ほか)、高木禀(後妻・まさ、ワンタン屋・新吉)、大東駿介(弟子・森川ほか)、山内圭哉(後援者・宮田)、陰山泰(世話人・西村)、大堀こういち(語り/菊岡博士)ほか


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↑パンフレット。題字は福田転球さん

開演20分前から、整理番号順に入場。当然、満員。ほぼ着席したあたりで、ステージの上で物販が始まる。それも、出演者(今日は池浦さだ夢さん。昨日はプラス原田志さん)が売るのです。パンフとタオルとTシャツ。昨日はちょっと買いにくい場所に座ってたから、今日パンフを買った。新ロイヤル大衆舎歌のCDもついて1000円也。

第二部の始まりは大正13年。前年に関東大震災が起こり、洋服の人も増えている、という説明。中之島のホテルで、坂田三吉の「関西名人」披露が行われる。
この時には、三吉は小さい子供の世話のためにと、後妻・まさをもらっている。演じるのは、女優じゃなくて第一部では同じ長屋のうどん屋(のち東京で再会する)新吉だった高木禀! 特に化粧をするわけでもなく、着物におざなりっぽい鬘。いろんな意味で、小春と対照的なのが、後々まで効果的。まさはとても現実的というか……普通はそうだよ、小春みたいな人は滅多にいないでしょ。

坂田本人は、関根名人との友情というか義理というかで固辞するのに、後援者たちに無理やり「関西名人」にまつりあげられる。将棋バカの三吉はうまく利用されている態。けれども、関西名人を名乗ったがために、将棋を指す機会を奪われてしまった。東京に対抗するんや!という意気込みもうまくいかず……。


相変わらず、坂田の家は貧しい暮らしをしている。お金を積んで◯段を認めてもらおうとする人もいるが、断固拒否するのが後妻には我慢ならず、内弟子にやつあたりしたり。
展望のない関西将棋界を捨てる人が続出。有望な弟子・松島も東京に行くという。◯◯も、△△も、みな。それを知った彼はショックで家を飛び出すが、一緒にいた後援者の宮田と飲み歩き、2人で、昔住んでいた長屋のあたりにやってくる。他の支援者・世話人たちが、内心、三吉をバカにしつつ利用していた(だから手のひら返しをする)のと違って、この宮田はよくよく彼の将棋の凄さがわかっている人。だから今の状況が歯痒いし、しっかりせい、と思っている。
この本音のぶつかり合いの熱量がすごかった。演じ手の本気度、というのかしら。ちっちゃい劇場だからそれがダイレクトに伝わってきて、こちらも泣き笑い、という感じ。

昭和11年、東京と和解した三吉は京都で木村八段との対局を迎える。しかし、この間のブランクは如何ともし難いものだった。けれど、将棋しかない彼の人生……。

関西名人に仕立て上げようとする人たちの中で、知恵者とも言える「ざこばの西村」は、陰山泰さん。うわー、けさ「ひよっこ」でアコーディオン弾いてたのに、なんて腹黒いヤツなどと思っちゃったわー。

それにしても、三吉が「小春のところへ行きたい」と言ったりするとき、第二部には出演していないのに、常盤貴子の姿がくっきり思い浮かぶのであるよ。

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