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2017.05.27

観劇後に疲労困憊

5月24日(水) 「マリアの首ー幻に長崎を想う曲ー」 13:00〜 於・新国立劇場 小劇場

作/田中千禾夫 演出/小川絵梨子 出演/鈴木杏(鹿)、伊勢佳世(忍)、峯村リエ(静)、亀田佳明(矢張/第五の男)、山野史人(坂本医師/第二の男)ほか

田中千禾夫の作を見るのはきっと初めて。新国立劇場ではこの作品の前に安部公房「城塞」を見たのだけれど、あちらはちょっと構えて出かけた(難解じゃないかしらんと)のに比べて、ノーマークと言いますか、ホワーンと見に行った。そして手ひどくやられました、というところ。ずしっとした疲れが丸一日たっても抜けない。
内容がむずかしいから疲れる、というわけではないんだな、と再認識。え、どういうこと?と考えながら見てやっぱりよくわかんなくても、見終わって頭スッキリというのはいくらでもある。今回は頭は使わなくて、感情の部分で徹頭徹尾ボディブロー、とでも言うのかしらん。
それなのに、ラストシーンが(長崎に街に雪が積もる)異様に美しくて、それに救われたような、とどめを刺されたような……。

時は昭和33年。まだまだ原爆の傷がそこここに残っている長崎。売春宿(というのか? 一瞬、売春防止法の施行は何年だったっけ、とか考えちゃったけど、そういうことじゃないですね)と、その街角で詩集などを売る女が出てくる。その女、忍を演じる伊勢佳世さんが圧巻。主役はこの人だっけ、と思っちゃった。実際は鈴木杏ちゃんなんですかね。前半は彼女の存在は控えめ。というか、忍の方がわかりやすいのよね。

原爆で破壊された浦上天主堂の保存をめぐる動きが、一つの流れとしてある。そういえば、長崎を訪ねた時、(当然)浦上天主堂にも行って、そこに残された「被曝の痕跡」を見た記憶はある……。

第2幕、忍の家(原爆症の夫がいるが、彼はその事実を認めず公的支援を拒否している)の場面。赤ん坊を抱いて立つ彼女の姿が、子どもを包むおくるみというかカバーが深い緑色なこともあって、聖母マリアのようだったわー。

と、断片的にしか書けない。とにかくエネルギーが必要であった。イヤなタイプのお芝居じゃないし、もうちょっとわかりたいんだけど。戯曲を読んでみればいいのかな。


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コメント

会員先行で通し券を買ったおかげで一番前の席だったんですよ、これ。そのせいか、忍の尖った口調がちょっと耳に辛くて。あの詩は文字で読んでみたいと思いました…が、プログラムは買わず。楽しみきれなかった感が残る舞台でした。
そうそう、雪、綺麗でしたよね

投稿: 猫並 | 2017.05.29 12:02

猫並さま
私はプログラム付きのお得チケットだったので、当然、後ろの方でした。長らく前方では見てません。そう言われれば、忍の台詞はすぐ近くで聞くと辛い気がします。
ストーリーの部分部分はわかるのに、繋がってくれなくてくたびれたのかも。雪の美しさがなかったら、さらにヘロヘロになってたと思います。

投稿: きびだんご | 2017.05.29 22:14

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