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2017.10.17

ピッコロ劇団!

10月14日(土) 「かさぶた式部考」 14:00〜 於・世田谷パブリックシアター

(兵庫県立ピッコロ劇団 第59回公演)
作/秋元松代 演出/藤原新平 出演/平井久美子(大友伊佐)、原竹志(長男・豊市)、吉江麻樹(豊市の妻・てるえ)、森万紀(智修尼〈六十八代和泉式部)ほか

ピッコロ劇団の東京公演は、土日の2日間のみ。大がかりで立派な舞台装置なのに、2日しかないのね、と思ったけど、私がよく見る公演だと、1か月ほどの東京公演ののち、大阪2日、とかあるものね。それが逆になっただけ。いつの間にか自分中心に考えてるよ。

さて、この「かさぶた式部考」は、2014年に上演されて(兵庫で?)話題になったらしい。それが今回、東京でも再演、ということで、業界的に話題だったのではないかと……。劇場ロビーでコーヒー飲んでたら、すぐ近くのテーブルで渡辺タモツ氏が歓談中であった。そして、G列センターブロックの席に就いたら、後ろとか横(サイドブロック)とか、演劇関係者が多かったみたい←聞こえてくる話から。まあ、中高年がほとんどですけれども。

私は演目にも劇団にも全く予備知識がなかった。「かさぶた」?というくらいで、まあ若干のおどろおどろしさを感じてたくらいかな。

そうしたら、全国にある「和泉式部伝説」に材を取った、九州のとある農村での物語だった(昭和42年とのこと)。
貧しい村に和泉式部信仰の巡礼がやって来る(日向の本山をめざしての旅の途上)。その一団からはぐれちゃった親子が立ち寄った家の息子・豊市は30歳。炭鉱事故で一酸化炭素中毒になり、子供のようになっている。頭の中ではセミが100匹もそれ以上も鳴いたりする。
こういう信仰を持つ人たちの常として、「因果応報」の結果として不幸は現れてるのだから、救われるためには自分たちのように信じなさい、と母親に「善意」から勧める。ああ、そうなのよね……。

現実に疲れ、しかし豊市を大事に大事に思う母・伊佐と、夫に代わり家を支える妻・てるえ。高度成長がだんだん実感できてくる農村にあって、取り残された家族でもある。が、豊市が、ぐうぜん美しい当代の和泉式部に出会い魅了されたところから、物語が転がっていく。その本山への巡礼に、豊市と母もついていくことになったのである。

旅の間には、同行する人たちの苦しい人生も語られる。そして和泉式部であるがゆえの屈託、母や妻の背負うもの……それらが各人にかさぶたとして重なり続ける……。

いやー、秋元松代の原作すごい。そして実力のある俳優たち。見る機会が得られてよかった。
世田谷パブリックシアターが常に「公共劇場のあり方」を考え、発信しているおかげだと思う。
ピッコロ劇団って、岩松了が代表なのね。ちーっとも知らなかった。

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