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2017.11.01

蔵之介リチャード

10月18日(水) 「リチャード三世」 18:30〜 於・東京芸術劇場プレイハウス

作/ウィリアム・シェイクスピア 翻訳/木下順二 演出・上演台本/シルヴィア・プルカレーテ 出演/佐々木蔵之介(リチャード)、手塚とおる(アン夫人)、今井朋彦(マーガレット)、長谷川朝晴(ジョージ)、阿南健治(エドワード)、植本純米(エリザベス)渡辺美佐子(代書人)ほか
*木下順二訳ってのがあったのか、と、まずそこにビックリした。

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↑そもそもキャストがクセありすぎ

11月が始まったのに、2週間も前に見た「リチャード三世」のことを書いておかないと、前に進まない感じ。見た直後は、自分の中でどう考えていいのかわからず、混乱していた。見ている最初から最後まで、「え?」と思い続けて、それが見終わってからもずっと続いていたよう。折にふれて、登場人物の姿(どれもある意味、異形。そして本来、ひとり異形であるはずのリチャードが健康な肉体を誇示していたりする)が、浮かんだりしていた。

プレイハウスって、こんな天井が高かったんだ!というのも、今更ながら。舞台の左右と後ろは、石壁を表すような布。そして、横長のテーブルに集う男たちが陽気にお酒を飲んでる。生演奏をバックに。えーっと、これ歴史劇ですよね、と思っていると、時代がかった衣装の髭の人が現れるが、言葉は発しない(これが代書人)。

「リチャード三世」で、ついイメージする煌びやかさや美しさは徹底的に排除されてる。病のエドワード四世が点滴台をくっつけて車椅子で登場したりするからか(他にもだけど)病院みたいなイメージもあるし。女性を演じる役者も、綺麗にメイクするとかじゃないよ。植本さんなんて、頭はあのツルツル白いドレスだし。

「リチャード三世」がシェイクスピア作品の中でも、上演頻度が高いこともあるけど、ストーリーがある程度頭に入ってないと、ちょっとツラい、かもしれない。……いや、むしろ最低限の情報だけで見ると、また風景が違うだろうか。いちいち、これどういうこと?と思ってしまった。

今まで上演されてきた中で、ココ!という部分を、あえて外している感もあるなぁ。あと、なんか無駄に裸だったり、若干BL味があったり。そうそう、もはや追い詰められて悪夢のシーン、亡霊たちが歌うのは面白かった。

もう1回見れば、もう少しわかったかもしれないけど、エネルギーもさらに消耗するかも。私にとってはそんな舞台でした。l

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コメント

屠殺場みたいな空間で、食欲と性欲がクローズアップされてるように感じましたが…主役が体の使い方を変えるのは意味がわかりませんでした。ときどき跛行って、なんだったんですかね。
私は、シェイクスピアに限らず、イギリスの歴史劇は、いつも教養を問われるような気がしてしまいます…おそらく、現代に到るまでずっとポピュラーネームが続いてるせいじゃないかと思ってるんですが、ヘンリーとジョージとウィリアムとリチャードとジョンとチャールズ…それくらいですかね、女性もマーガレットとアンとエリザベスとメアリーと…親子なのか主従なのか、敵なのか味方なのか、たびたび混乱します。ここの、最後の勝利者のリッチモンドから、次のテューダー朝が始まるんだっけか…
日本の天皇陛下は基本的に繰り返さないので助かります(爆)せいぜい後ナニナニですもんねー
それでも知識欲を盛り立ててくれるならいいか!って。次の歴史ものはたぶん、ヘンリー五世です!

投稿: 猫並 | 2017.11.02 22:10

猫並さま
屠殺場!(これスマホで打ってるんですが、とさつでは単語変換てきません) それはまた、というか、言われれば、というか。
食欲……あの、リチャードがムシャムシャの場面、ちょうど前の人の頭であんまりよくは見えなかったんですが、執拗でしたよね。むきだしの本能、とは感じました。
ヘンリー五世は、安心して見られるでしょう‼

私は明日、同じ芸劇で「オセロー」なんですが、さてどうかな。

投稿: きびだんご | 2017.11.03 21:55

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