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2018.01.17

特設ステージは十字架の舞台

1月17日(水) 「アンチゴーヌ」 14:00〜 於・新国立劇場 小劇場

(パルコ・プロデュース2018)
作/ジャン・アヌイ 翻訳/岩切正一郎 演出/栗山民也 出演/蒼井優(アンチゴーヌ)、生瀬勝久(クレオン)、梅沢昌代(乳母)、伊勢佳世(イスメーヌ)、佐藤誓(衛兵)、渋谷謙人(エモン)、富岡晃一郎(伝令)、高橋紀恵(序詞)、塚瀬香名子(小姓)

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ふつうに買うのは見送ったのに、生協で割引になってたから、つい……。こういう時は席に期待はしないんだけど、変形舞台なのでラッキーだった、のかも。C 3列2で、センターにも近かった(といっても、あまりセンターに意味はない。この廊下のような十字架形の長辺(および時にその下で)、役者は語る。ほかに舞台装置は、AB間とCD間に向かいあって置かれた椅子のみ。AB間の方が背部分にデザインがあって王様用か?くらい。衣装も特にギリシア劇らしくはない(チラシと違って)。

役者は9人だけど、ほとんど二人芝居か、というくらいに、クレオン王と(姪で、かつ王の息子の婚約者)アンチゴーヌの比重が大きい。状況を語る序詞のきりりとした口調、そして時に彼女と乳母、姉の3人がコロス的に声を揃えて語りもする。

チラシにはこのクレオンとアンチゴーヌをめぐる人物相関図も書かれてるけど、クレオンはオイディプス王の妃の弟で、テーバイの王。ということで、名前が出ると、オイディプス=萬斎さんを思い浮かべちゃう私であった。

アンチゴーヌも、婚約者エモンも、若いがゆえに純粋である。が、大人に反抗する時期のコドモに見える。中二病的な。問題はその反抗に命をかける、ということかな。周りが見えなくて。
クレオンは大人であり、しかも王である。彼の必死の打開策はしかし、子どもらには不潔に思えるだろう……と、あんまりギリシア悲劇っぽくなく感じるのは、アヌイだからよねぇ。卑小な理解に過ぎるかしらん。

熱演の蒼井優を、ほんと間近に見られた。が、私が見る時は、わりとイメージが固定的だなぁとも思った。対する生瀬勝久は、こういう芝居の彼を見たかった!に尽きる。エネルギーが静かに爆発してるふう。

休憩なしの130分ほどを、見る側も集中を切らさず、異世界をさまよったかのようでもある。

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