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2020.08.03

フェイスシールドをつけてお芝居を見る

8月1日(土) 「無畏」14:00〜   於・下北沢・駅前劇場

(劇団チョコレートケーキ第32回公演)

脚本/古川健  演出/日澤雄介  出演/林竜三(松井石根)、渡邊りょう(田村明政=私設秘書)、青木柳葉魚(飯沼守=陸軍少将)、近藤フク(武藤章=陸軍大佐)、原口健太郎(柳川平助=陸軍中将)、今里真(中島今朝吾=陸軍中将)、岡本篤(中山勝聖=巣鴨プリズン教誨師)、西尾友樹(上室亮一=東京裁判日本人弁護士)、浅井伸治(声)

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↑ 参考資料、チラシ、フェイスシールド

劇団チョコレートケーキ。「歴史的な事実を参考にしたフィクション」を上演する劇団、といえばいいだろうか。今回は、松井石根と聞いて、しょうじきウムムとなってしまい、見に行こうかなどうしようかな、という感じだった(……のわりに、いち早く予約してるんであるが)。だって、南京事件の人でしょ、ということしか頭になかったから。苦手なのよ、あの辺りの話。百人切りウンヌンとか、昔のオピニオン誌なんかが好きそうな題材でもあり。

それはさておき、下北沢の小さな劇場での上演だから、検温、消毒(手指、靴裏)、座席配置など、できることは全部やります、という感じ。舞台から2メートルは離れているけれども1列目、2列目の人はフェイスシールド着用とのことで、2列目の私も、初めてつけたのでした。わりと余裕を持って席についてたから、開演までに慣れたようでそれほど違和感はなかった。あったとしても、たぶん「安心感」が勝ってたわね。舞台の前方で、秘書氏が相当熱くなって口角泡を飛ばす、というシーンもあったし。いちいちギョッとして現実に戻っちゃうんだよね。全く、コロナめ、と思うのはそんな時。

日本におけるコロナとの戦い(戦い以前の問題?)が、太平洋戦争に重ねて語られることがあるけど、台詞にもそんな、今を思い浮かべる部分が。上海派遣軍の司令官である松井が「責任は全て私にある」と言う、そのことの「思考停止」を弁護士から糾弾されたり……。

「無畏」とは馴染みのない言葉だなと思ったら、仏教用語とのこと。その本来の意味でなく「死を怖れない」との意味合いで、松井は辞世の句に使っているという。

 一人の人間としてはとてもいい人でも、組織の中にあっては、判断力や指導力、エトセトラこそが重要。いつも時代もそれは変わらないなー、などと思いつつ。

それにしても、西尾友樹はちょっと暑苦しいのも含めていいわねー。もう一人の劇団員、岡本篤は、一捻り裏があるのかと、つい思ってしまったよ。

 

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コメント

西尾友樹って、客席に座ってても絶対気づかないなって思うくらい、ごく普通の青年なのに(だから?)、総統になったり帝になったり、ビジュアルを似せてるわけでもないのに実在の人物をそれっぽく感じさせるところがいいです。まあ、ここの役者はみんなそうですけど。でも正反対のイキウメの役者も好きなんですけど(大窪人衛なんてどこに出てもすぐわかる!)ねー

投稿: 猫並 | 2020.08.06 23:25

猫並さま

そうなんですよ、西尾友樹といえば、特に総統と大正帝。まざまざとその姿やしぐさが浮かび上がってくるんですよね。確かに!客席に座ってても気づかない自信があります。
大窪人衛も暑苦しいですけど(笑)、方向が違うというのか、人外の生き物っぽい。
劇チョコもイキウメも、次にどんな作品を見せてくれるのか、楽しみな劇団の双璧、というところ。

投稿: きびだんご | 2020.08.07 00:35

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