能・狂言

2020.02.03

年に一度のお楽しみ:落語と狂言

2月2日(日)  「お米とお豆腐  20回記念公演」14:00〜  於・セルリアンタワー能楽堂

口上トーク(茂山七五三、茂山あきら、桂文之助、小佐田定雄)、落語「百年目」(文之助)、狂言「呂蓮」七五三(僧)、あきら(男)、千之丞(女房)……休憩……落言「神棚」七五三(神様)、あきら(女房)、丸石やすし(姑)、文之助(落語←提灯屋)

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今年も行ってきました、お米とお豆腐!  目まぐるしく変わる渋谷の定点観測?って感じ。今年は、東急プラザが完成してました。が、歩道橋のあたりはまだまだ工事中で、ワケわからん感は相変わらず。(井の頭線から銀座線への乗り換えが不便になったらしいので、ますます渋谷は使わなくなる気がする)

でも、お米とお豆腐は、ずっとセルリアンタワーでやってほしいな。

いつもながら楽しい口上トーク。七五三さんが、この20年の落言で人間をやることの方が少ない、ということで、ゴキちゃんの扮装グッズ持参。今日は関係ないのにわざわざお持ちになったのねぇ。

えーっと、私は演目が進むにつれてシャッキリしたのだけれど、「百年目」は、なんだか心地よくzzzとなってしまって申し訳なし。油断したのか?  狂言「呂蓮」は、初めてじゃない、とは思ってて、でもどなたで見たのか、記憶がなかった……(万作さんでした)。設定は突飛みたいだけど、ノリで出家志願しちゃうとか、今でもありそう?

「神棚」では、飲んじゃ寝てしまう提灯屋の代わりに、提灯張りをする神様の様子が楽しい。ペタ、ペタペタペタ。人が良すぎる(あっ、人じゃないか)神様であるぞ。確かに、この20年の歴史の中で、何度か演じられてるのがわかる面白さ。のどかな空気が溢れる、もう春のような午後でした。

終演後は、久しぶりに観劇ばなしなども楽しくて、時間が経つのを忘れました。

そういえば、次は今年9月に、とおっしゃってましたっけ。ウフフ。

 

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2020.01.31

1月中にお能を見る

1月 30日(木) 「働く貴方の能楽公演」19:00〜  於・国立能楽堂

おはなし 野村万作/聞き手・三浦裕子

狂言「痩松」石田幸雄(山賊)、萬斎(女)

能(観世流)「二人静」シテ武田尚浩(女/静御前の霊)、ツレ松木千俊(菜摘女)、ワキ江崎欽次朗(神主)、アイ中村修一(従者)//笛・杉信太朗、小鼓・鳥山直也、大鼓・河村大

 国立主催公演に、19時開演のがあったので、万作さんチだし、とホイホイとチケットを取った。ま、19時だって間に合わない可能性はあったけど、賭けですわ。そして今回は賭けに勝って、無事に最初から見ることができました。そういえば、長らく「翁」を見ていないなぁと思いながら客席におりました。

万作さんのおはなしは、昨年出された「狂言を生きる」の中にある言葉を手がかりに、三浦先生が質問してそれに答える、というのが基本形。でも、もともとお話し好きでいらっしゃるし、 30分じゃ短すぎるでしょ! 意外なことに、この能楽堂で喋るのは「初舞台」と仰ってました。自分でいろいろ工夫するようになったのは「親がいなくなってから」とか、クスリとする言い方で。能と狂言の違い(見る側の)という点で、狂言は「言葉を頭で理解する」ものだから、そのために前のめりな姿勢で(とは言わないけどそんなポーズ)、能は「心情を感じる」ものだからゆったりと、とのことでした。

おはなしが終わったらすぐに狂言。長刀を持ってる山賊が、女にギャフンと言わされるパターンのもの。似たのはいくつもあるけれど、見てるよね?……どうやらその昔万之介さんの山賊で見たことはあるらしい。そうね、いかにも万之介さんの雰囲気に似合う感じで、それは今幸雄さんが受け継いでらっしゃる。

「二人静」は全く初めて(の筈だが自信がない)。予習もしてないので、字幕表示器のお世話になりつつ。前シテがそのまま舞台の上で着替えて、そこにツレが同じ装束で出てくるのね。能面は、シテが若女で、ツレが小面と出てたと思う。

たまたま、お能がテーマのコミック「花よりも花の如く」19巻を昼間、会社近くの書店で買っていて、帰宅後に読んだりしたので、すっかりお能!な頭になっちゃった。3月に「当麻」があるので見たいのだけれども、18時 30分開演なので、最初の狂言を捨てるつもりなら行けるかなぁ。でも、勿体ないというか失礼かなぁ。

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2019.12.02

メモ:米寿記念狂言会

11月24日(日) 「野村万作  米寿記念狂言の会〈秋公演〉」15:00〜    於・国立能楽堂

「入間川」太一郎(大名)、内藤連(太郎冠者)、深田博治(入間の何某)

「奈須与市語」飯田豪   ……休憩

「木六駄」万作(太郎冠者)、遼太(主)、高野和範(茶屋)、石田幸雄(伯父)   ……休憩

「金津地蔵」萬斎(親)、竹山悠樹(金津の者)、三藤なつ葉(子)、内藤連・飯田豪・石田淡朗・太一郎(立衆)

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↑ パンフ、チラシ、チケット。パンフレットには池澤夏樹氏が寄稿されてる。

 

今日の演目はどれも見たことがあるのに、あれ?こういうのだっけ。どうしてこうも忘れてしまうのでしょう。

それはともかく、こうして演目、演者を並べて見ると、ほんとに一門の層が厚くなったなー、と実感する。ずっと若者のつもりで見ていた深田さん、高野さんも、すっかりベテラン。石田淡朗くんはもう狂言はされないのかと思ってたけど、最近、お見かけするようになった。

5歳から88歳までーー子方の三藤なつ葉さんは、万作さんの孫。「適齢期」で、靭猿でも見たし、今回の記念狂言の会の2日目でじは「業平餅」にも出演する。そうそう、「金津地蔵」では万作さんが後見につかれて舞台上で孫の支度のお世話を。

「木六駄」は確か世田谷パブリックシアターの特設能舞台で見たと思うけど、やっぱりこういう能楽堂のシンプルさがいのち、みたいなところがあるなぁ、などとと思った(内容より設えの方を記憶してるって、あまり良くない)。橋掛りの雪道を行く、その道中のイメージとだからこその茶店でのお酒!

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2019.11.03

ござる乃座、60回!

 10月30日(水)  「狂言ござる乃座  60th」19:00〜   於・国立能楽堂(中正面1列14)

「鍋八撥」万作(鍋売り)、裕基(羯鼓売り)、石田幸雄(目代)

「樋の酒」萬斎(太郎冠者)、内藤連(主)、中村修一(次郎冠者)………休憩

素囃子「高砂」八段之舞//大鼓・亀井洋佑、小鼓・田邊恭資、太鼓・林雄一郎、笛・一噌幸弘

「髭櫓」カケリ入    萬斎(夫)、太一郎(妻)、月崎晴夫・高野和憲・竹山悠樹・石田淡朗・飯田豪(立衆)、金澤桂舟(注進の者)//地謡

萬斎さん主宰のござる乃座は、1987年にスタートして、今回で60回。私はその半分くらいを見てるんじゃないかな。今回は60th Anniversary のみならず、令和のはじまり、即位礼ということで、おめでたい曲が並んだ(髭櫓は大嘗祭にまつわるもの)。公演パンフレットには、見開きで第1回の「蚊相撲」以来の12点の写真が載っている。

裕基くんは20歳過ぎたんだっけ。子どもっぽさが抜けて、すっかり青年の顔になったなぁと。そして万作さんは、顔のイメージがちょっと変わって見えた。ま、要はお爺さん、ということなんだけど、米寿超え(満88)ですもんねぇ。文化勲章受章の兄・萬氏(とお能の弟・四郎氏)ともども、なんてお元気な兄弟なんでしょう。

私が見始めた頃、例えば萬斎ー深田・高野というのが若手の組み合わせだったけど……と、「樋の酒」「髭櫓」を見ながらしみじみ(深田さんは、髭櫓の後見のみ)。「髭櫓」もずいぶん久しぶりなのかなぁ、インパクトのあるストーリー&ビジュアルだから、見てる気はするものの、ね。

今月は万作米寿記念公演〈秋公演〉24日、28日がある。春公演は抽選に外れたから、ここでやっと。でも、2回公演の演目が全く違ってて、万作さんの「三番叟  神楽式」(袴による)は平日の昼だから見られないのよー。

 

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2019.03.26

今年も、お米とお豆腐

3月23日(土)   「お米とお豆腐」14:00〜      於・セルリアンタワー能楽堂


トーク(全員)、桂文之助・船弁慶、狂言「金藤左衛門」茂山七五三(金藤左衛門)、茂山あきら(女)


……………休憩…………


新作落言「主婦の友」(作/小佐田定雄)茂山七五三(タロー)、茂山あきら(テツロー)/桂文之助


 年に一度のお楽しみ。落語と狂言の会「お米とお豆腐」は、今年もセルリアンタワー能楽堂にて。それまでの江東く文化センターよりもキャパ的にぎゅっと締まった感じで、落ち着くし、とてもいい感じ。まあ、能楽堂だから、落語の高座は中正面の柱に正対する角度に作ってあるけども。


この会以外では、はセルリアンタワーに来ることもないんだよね。で、渋谷駅周辺の大大工事の影響で、246をまたぐ歩道橋付近も随分変わってて、歩きにくかった。……でも、中に入っちゃえば別世界なの。


 開演前のトーク(小佐田さんの進行で演者紹介がてら)がいつも楽しい。ゆるーく、ぐだぐだと。そして去年と同じく舞台上でのあきらさんの公開着付け。着てらした浴衣を脱いで肌着上下からスタート。胴着みたいなの(夏でもこれ着るのね)、襟かけて、着物、帯、そして女の役なので「美男」という鉢巻の長ーーい風なのまで。2人の方がテキパキと着せていく。


 この着物の生地(西:綸子、東:繻子が多い)や、着付け法にも東西で違いがあるそうで、関西の柔らかさは言葉や雰囲気だけによるのではないのね、と改めて実感した。


 落語の「船弁慶」は一度くらい聞いたことがあると思うんだけど、自分の記録はないのよね。でも、どこが「船弁慶」??と思いながら聞いてたおぼろな記憶はある……。この日は暖かかった前日とは打って変わって寒かったけど、噺の中では暑い夏まっさかりで、全然違和感がなかった。


 文之助さんの、立て板に水、パーパーお喋り(それって要するに噺のお松さんのキャラ)が、持ち前の軽さ明るさで、心地いい。


そういえば、文之助さんの前名「雀松」は、この噺の「雀のお松」「雷のお松」という二つ名から、米朝師匠が(孫弟子に)付けたんだって!


狂言「金藤左衛門」は、初めて見た。野村さんチではやらない曲なのかな(全く違うけど、「見物左衛門」ってのがあって、○○左衛門という曲名はなんか不思議)。山賊が、ちょうどやって来た女の荷物を奪うんだけど(袋の中に色々入ってる)、油断して長刀を取られちゃってねー。ホワホワと楽しかった。


 そしてお楽しみの落言は、今年もやっぱり人間じゃないお二人。まず登場の七五三さんは頭に白い箱型の物を載せてて、それには「うずしお」と書いてある。……って洗濯機なの!   うずしおタローと名乗る。


(この時は全く気がつかなかったけど、お相撲の朝潮太郎のもじりなのよね、きっと。なまじ「うず潮」という名の洗濯機があったなぁと思ったばかりに、こちらには思い至らず)


 その後、出てきたあきらさんは黒っぽい丸いのを載っけてて、るんばテツロー!  あははは。


そう、二人は家電の役で、この家の主婦にこき使われてブツブツ。そして、洗濯機は古くなったからと買い替えの危機!  洗濯機やルンバの動きがまた楽しいのよね。てなわけで、状況説明役?の文之助さんのことは、もはや全く頭にありませんです。


狂言はどうしても和泉流の、万作家のものを見る機会が多いんだけど、こちらの柔らかさもほんと楽しいわね。


 


 

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2019.03.21

久々の靭猿

3月20日(水)   「狂言ござる乃座  59th」19:00〜    於・国立能楽堂
「鏡男」石田幸雄(夫)、内藤連(鏡売り)、高野和憲(妻)
「文荷」萬斎(太郎冠者)、太一郎(主)、深田博治(次郎冠者)
………休憩……
「靱猿」萬斎(大名)、裕基(太郎冠者)、万作(猿曳)、三藤なつ葉(子猿)、石田淡朗・中村修一・飯田豪(地謡)
(中正面5列7番)

 

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↑パンフレットより(デザイン:野村葉子)

 

 いやー、「靱猿」といえば、裕基くんの初舞台(国立能楽堂公演は見ることができなかったから、大阪で見た)と、その日々を追ったDVD「小さな狂言師誕生」の記憶が強すぎて、それを15年、引きずってたのか、と思う夜だった。裕基くんはよく真っ直ぐに狂言師の道を進んだわね、と思っちゃう。
 ……というくらい、今日はなんだか和やかというか、見所もふんわりというか(いや、ふわふわかも)。
裕基くんが太郎冠者!で、万作さんが猿曳というのも、和やかさのモトにあったのかな。やっぱり、萬斎さんが猿曳で後ろから子猿の裕基くんを見てる、というのは、ピリピリするのよ。
そして、なつ葉ちゃん(4歳らしい)も、子どもらしくフリーダム(てのは語弊があるか。すべてちゃんとやってたけど雰囲気として。見るこちらの問題かな)。
 記憶にある靱猿とは、だいぶ違う演出だったと思う。後見が2人ついて、わりとその出番があったし、地謡もつくし。
 こういう柔らかい雰囲気のせいか、それとも15年ほどの時の経過のせいか、見所も私が初めて経験するどよめきや拍手(子猿のでんぐり返りの時など)があって、ちょっとびっくり。まあね、かしこまってハラハラドキドキしながら見るのは違うか……。
他の演目は、わりと軽く笑えるもの。後の靱猿に向けて、いい感じになってったのかも。やっぱり高野さんが「わわしい女」だなぁとか楽しかったなぁぁ。
*いつも楽しみなパンフレットの巻頭言「萬斎でござる」。そこに「子猿にばかり気をとられず作品のドラマをお楽しみ頂けるよう、大人も精一杯勤めさせていただく所存です」とあったよ。

 

 

 

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2019.03.08

能楽堂でも佐々木盛綱

3月6日(水) 「国立能楽堂 三月定例公演」13:00〜 於・国立能楽堂

狂言「雪打」万作(老僧)、内藤連(若者)、深田博治(百姓)、高野和範(女)
能(宝生流)「藤戸」シテ小林与志郎、ワキ村山弘、ワキツレ小林智?(代演)、アイ野村萬斎//笛・貞光調義、小鼓・幸正佳、大鼓・柿原崇志

今月、歌舞伎座の夜の部に「盛綱陣屋」がかかってるわけですが、能楽堂でも盛綱、ですのよー。といっても、私が見に行ったのは、歌舞伎座をふまえてでは勿論ない。「藤戸」の場所は岡山県だから、興味があったので。ずーっと見たいと思ってて、やっと。

お能は滅多に見ないうえに、宝生流となると、さらにさっぱりでして……休演・代役のお知らせが貼ってあったけど、上に書いたお名前で合ってるかもこころもとない。

最初の笛や鼓からして、なんかフワフワというイメージ。それがずっと続いて最後の亡霊成仏まで、と私には思えた……。というか、実は前半早々にで、ハッと気づいたら前シテがもうかなり橋掛りを進んでたり。
藤戸の合戦で、地元の漁師から浅瀬を聞いて馬で海を渡ったのに、その漁師を殺した盛綱。その強者の論理を最後まで感じちゃったなぁ。だって、鎮魂のため供養するんだけど、そのため七日間の殺生禁止を命じるんだよ。なーんて勝手。
世の中は得てしてそんなもの、と、この曲ができた頃から言ってるの?と思っちゃった。

要するにそれほど動きがないこともあって、いろいろ妄想の世界に入ってたのかもね。

万作さんたちの「雪打」も初。15分程度の小品だけど、動きはなかなか激しい。1対1の雪合戦からさらにエスカレート(内藤vs.深田)。お百姓の深田さんには同情を禁じ得ない……。

↓今月、歌舞伎座でも買えるらしい「藤戸まんぢゅう」(数量限定、土日のみだったかな)

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大手まんぢゅうよりも、少しこってり。なーんて、私はどちらも苦手なので猫に小判ですが。


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2019.01.30

今年の初・お能

1月30日(水) 「国立能楽堂1月定例公演」18:30〜 於・国立能楽堂

狂言「ぬけから」萬斎(太郎冠者)、深田博治(主)
ーーーー狂言ーーーー
能【宝生流】「夜討曽我 大藤内」シテ辰巳満次郎(曽我五郎)、ツレ朝倉俊樹(曽我十郎)、ツレ渡邊茂人(古屋五郎)、ツレ高橋憲正(御所五郎丸)、アイ野村万作(大藤内)、アイ石田幸雄(狩場の者)ほか//笛・槻宅聡、小鼓・清水皓祐、大鼓・内田輝幸

国立能楽堂へは、最近は野村万作家の狂言を見に行くくらいだったけど、なんとなく見ようかな、という気になって。
とはいえ、25日の特別企画公演(「棒縛」「道成寺」)は時間が取れなくて、売ってしまったのでした。だから、この定例公演が今年初めての能楽堂。振袖のお嬢さんもいたけど、やっぱり年配の人が多くて(お着物もシック)、落ち着いた雰囲気ですねー。

「ぬけから」は酔っ払った太郎冠者が道で眠ってる間に、鬼の面をつけられちゃって……「ぬけから」自体は初めて見ると思うんだけど、この展開はあるある、だよね。とは言いながら、途中でちょっと

今回、見に行こうと思ったのは「夜討曽我」を見たかったから。といっても、どういうのか全然知らず、曽我モノだから、というだけで、だったのよね。歌舞伎の「対面」で、工藤からもらうのが富士の巻狩の切手……で、その巻狩の時の仇討ち。でも、工藤祐経は出てこない。

前場は、曽我兄弟と家来の団三郎・鬼王が、後場では五郎の他に工藤側が4人と、大勢登場する。その間に挟まるアイ狂言「大藤内」が面白かった。というか、私は何も知らなかったから、吉備津神社の神主・大藤内、というのでビックリ。へぇぇぇ、でした。この大藤内が仇討ちの混乱の際に、女の着物を着て逃れてきた、というのを面白おかしく演じるんだけど、これが、後場で五郎が五郎丸に(!)してやられることにつながるのね。
後半は、刀を抜いて戦ったり、ヒョンと宙返りしたり(五郎丸が)、いやー目がパチクリ。シテは捕まって両側から押さえられつつ3人でビュンと橋掛りを走って入るし(最後にツレの五郎丸が悠々と入る)、あれこれ面白かったなー。

ま、もっと予習をしていけばよかったんだけど、見に行けただけでヨシとするよ。

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2018.12.25

何年ぶり?の矢来能楽堂

12月23日(日) 「第20回 一乃会」14:00〜 於・矢来能楽堂

仕舞「吉野静」観世喜正
仕舞「景清」観世喜之
狂言「素袍落」石田幸雄(太郎冠者)、野村太一郎(主)、深田博治(伯父)
ーーー休憩ーーー
能「屋島 弓流 奈須与市語」鈴木啓吾(老翁/源義経の霊)、殿田謙吉(旅僧)、大日方寛・野口能弘(従僧)、中村修一(浦人)//大鼓・柿原弘和、小鼓・観世新九郎、笛・竹市学

長らくお能からは遠ざかってたけど、なんだかいいタイミングでこの公演を見つけたので行ってきた。ちょうど歌舞伎で素袍落を見た頃だったこともあるし、今年が平清盛生誕900年というのを知ったこともある。ま、義経の話ではあるが。コンパクトな矢来能楽堂の中正面最後列にて(ちょっと安く買ったのよ)。

仕舞はどちらも「屋島」にゆかりあるもの。というか、錣引きだもんね、静御前だもんね。景清の方が、地謡は良かったな、とまぁ全く素人の印象。

素袍落は、むしろ歌舞伎の方でよく見てるんで、狂言は新鮮だった。どっちみち酔っ払い、ですけど、って、そこが楽しい。この3人の組み合わせは初めて。

で、狂言にしか意識がいってなかったけど、屋島では浦人を中村修一さんが務める(=奈須与市語を演じる)じゃありませんか。狂言の会では、いろんな人(万作家の)で見てるけど、お能のアイでは初めてだと思う。なんだか見てる方が緊張しちゃったわー(後見に石田さんが)。ま、中村さんも、奈須〜を披いてから何年か経ってるはず。
と、狂言のことしか言えないのか、ではある。弓流の、扇を落とす〜拾い上げる、というのは、やはり印象的だわね。

来月の国立能楽堂もふらふらチケットを取っちゃったので、これまた久しぶりに道成寺を見る予定。

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2018.11.22

シェイクスピア狂言

11月21日(水) 「万作を観る会」14:00〜 於・国立能楽堂

小舞「名取川」飯田豪
小舞「景清 後」岡聡史
狂言「昆布売」裕基(昆布売)、太一郎(大名)
…………休憩…………
新作狂言「法螺侍」(シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」より)
万作(洞田助右衛門)、萬斎(太郎冠者)、深田博治(次郎冠者)、石田幸雄(お松)、高野和憲(お竹)

今回はなんといっても「法螺侍」。見たことはある、と思ってたのに、始まってからも全然思い出さないって、どういうこと? 助右衛門の「くっさめ!」で見た見たとは思ったけど……。
帰宅してからこのブログ内を探したら、2009年、東京芸術劇場での公演でした(SAP主催の万作十八選)。そんなトコで見たのかねぇ……未だに思い出せない。

パンフによると、初演は1991年。劇場用に作られた作品で、海外公演やホールなどで公演され、能舞台では初めてなんですと。へぇえ。

休憩が終わって席に戻って舞台の方を見たら、あらら、鏡板の松をすっぽり隠すように屏風(6曲2双)が置かれてて、撮影タイムになってるではないの。今さら、また席を立つわけにもいかず(ちょうど真ん中へんの席で、しかも全然足を引いてくれない人が2人も)、何なに?と眺めるのみ。もうちょっと屏風の絵を見てみたかったけどね。

さて。万作さん・助右衛門が橋掛りをやってくる。あれ?足元、大丈夫かな、と思ったら、酩酊状態の太っちょ助右衛門(=フォルスタッフ)なのでありました。酒好き女好きでお金はないが、いばりんぼの愛すべきキャラクター。そう、狂言にはもってこいだわね。

その助右衛門が、太郎冠者・次郎冠者、付け文をした2人の人妻にとっちめられることになるんだけど、シェイクスピアらしい言葉遊びもふんだんで、そこに狂言の所作があわさって、とても楽しい。

パンフには謡の詞章が載っているけど、面白かったよー。
“えいやらさらとこ、えいやらさー。きれいは、きたない。白いは、黒い。……”
“この世は、すべて狂言ぢや。ひとは、いづれもどうけぢやぞ。どうどう、けろけろ、どうぢやいな。……”

「法螺侍」の前に若手の小舞と狂言。飯田さん、岡さんの小舞は初めて見る、と思う。そして、特に国立能楽堂で裕基くんを見ると、ほんと小さい時の小舞を思い出しちゃってねー。

そうそう、「法螺侍」、9年前と全く同じ配役でした。そしてその時も月崎・焼兵衛さん、プロンプと書き残してた。万作の会では、ものすごく珍しいんだもの。
なかなか感想を書けないことも多いんだけど、こういう記憶のためにも、日付演目だけでも書いておきたいなぁと改めて思ったのでした。

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